【御前岩】WENDE、史上初?のムーヴで完登
クライミング日:2026年1月17日(土)
今回のクライミング
大寒が近づいてきて、1年で最も寒い時期だが、この日は桜が咲く頃の気温になる予報。
城山・城ヶ崎は逆に暑そうなので、奥多摩で登ることに。
約1ヵ月ぶりの御前岩。北面に宿題があるが、この時期にしては気温が上がるとはいえ、1月なのでさすがに寒そう。
ということで、午前中から陽が当たるWENDE(8a+)を狙う。
✖️わがままボディ(7a), Re
晴れて日中は暖かくなる予報だが、朝は放射冷却でしっかり寒い。
下部は岩が冷たくて、手の感覚がなくなるくらいだったが、すでに陽が当たっている上部はポカポカ。
しかし、核心でモタモタしている内にパンプしてしまい、まさかの1テン。笑
指も温まったし、アップとしては良い感じ。
✅WENDE(8a+), 3go
ルート解説
下部はハーケンクロイツ(6c+)を登る。
ハーケンクロイツ終了点でのノーハンドレストから、次のクリップまでがほぼ全てのボルダリーなルート。30m近い長さがあるものの、御前岩の高グレードにありがちな、実質短しい系。
核心部のホールドはどれもポジティブだが、これでもかとサイドの連続。手で持てるホールドはある程度決まっているが、フットワークが肝心で、キョンやヒールフックなどが有効。
トライ
1便目
アスリーツとの分岐前で早速テンションw。アスリーツは2024年10月に登っているのだが、まったく覚えていないw。

すでにテンション入ってしまったので、ハーケンクロイツも探りつつ登る。難しくはないが、結構腕が張る。
ハーケンクロイツ終了点でのレストは、左肩を突っ込むことでノーハンドになるが、結構体幹を使うので、長居は禁物といった感じだ。WENDEの1ピン目は、このレスト中に掛けることができる。
さて、本題の核心部。WENDEの2ピン目(終了点を除いて最終クリップ)まで、標準的なムーヴで8手くらいだろうか。
この約8手は1手ごとに強度が増していく感じで、一般的なムーヴの場合、右手でクリップホールドとなる水平カチを取りにいく最後の一手が一番悪そうだ。
すでにトライしているモトハシさんに下から教えてもらいつつ、僕も定番ムーヴを試す。手で持てるホールドは限られるが、フットワークは自分に合ったものを選ぶ。
ワーキングは思ったよりも順調に進んだが、右手で水平カチを取りにいく最後の一手ができない。色々と試している内に、次のヌンチャクに右手が届いたので、とりあえず掴んでクリップ。
・・・・・・ん、待てよ?スタで右手でヌンチャク取りにいけるということは…。

僕は上の写真の体勢から、②の下にあるヌンチャクに、ギリギリ右手が届いた。②のホールドには届かないが、みんなが左手で使う①のサイドカチを、右手でガストンで取れるのでは?
試してみたところ、割とあっさりできてしまった。そこから右手ガストンを引いて体を上げ、③のカチを左手で取る。
下で見ていた人からは、「そんなムーヴやってる人見たことないよ!」との声が。僕からすると、定番ムーヴよりずっと簡単だし、特別リーチが必要な感じでもない。何でみんなやらないの!?
最終クリップからさらに5手くらいは、繋げたら落ちられる強度だが、恐らく問題ないだろう。右にトラバースすると傾斜が死んで、最後の5手はほぼウイニングラン。
やや時間はかかったが、1便目で割と繋がりそうなムーヴが作れてしまった。
2便目
2撃も十分狙えそうだ。
ハーケンクロイツでややパンプしたが、終了点で体幹がヨレない程度に戻す。
核心の入りからいい感じ。しかし、きいムーヴの右手ガストンカチを取りにいくところで、持っていた左手が抜けてフォール。
うーん、ほとんどヨレてはなかったんだけどな。恐らくこの左手が保持れないから、みんなそのまま左手をサイドカチに送っていると思われる。確かに悪くて、ホールディングにコツがいる。
ムーヴを微調整して、終了点までの流れも再度確認。
3便目
午後になり、エレファント東面は日陰になってしまった。まだすぐに岩は冷えないと思うが、夕方になると寒いかもしれない。この便で決めたい。
ハーケンクロイツはほぼノーダメージで通過。ノーハンドレストで完全に戻す。

この左手は、アンダーラップ持ちのようなイメージ。登っている時はあまり意識していなかったが、恐らくフラッキングと体の角度もポイント。

みんなが左手を送るサイドカチを、右手でガストンで持つ。ここから右手で引いて立ち上がるのだが、そのムーヴもかなり力を使う。しかし、これは僕が得意としているムーヴだ。

左手ガストンカチに手が届いた!落ち着いてクリップ。
あとは問題ないと思っていたが、繋げると想像していたよりキツかった。呼吸を止めないように、大きく息を吐きながら丁寧に。
登れた~!
体感グレード
まず気になるのが、僕の核心ムーヴだ。この日、同じくWENDEをトライしていた別の2人(内1人はモトハシさん)に試してもらった。
2人からは、「リーチは関係なさそうだけど、普通に定番ムーヴより悪い」という答えが返ってきた。気になってYouTubeにアップされている動画も一通り見てみたけど、やはり同じムーヴの人はいなかった。
ということで、たまたま僕にだけハマったムーヴのようです。それを踏まえての体感グレード。
同じ御前岩でいうと、誉(8a+)と同じくらいか、もう少し易しく感じた。WENDEは縦ホールドが多く、自分に合ったムーヴを見つける難しさはあるが、単純な強度は誉の方が高い気がする。ちなみに、GYA-GYA(8a)はこの2本の8a+より、やはり難しいと思う。


実質1~2ピンという内容なので、「出来ない人はできない、出来る人はすぐできる」になりがちだが、8a+としては登りやすいだろう。
リードクライミングらしい構成ではないけど、核心は内容が詰まっていて、ムーヴ作りが楽しいルートでした。
✔️ハートブレイク(6c+), Re
いつものシメ。なんか腕が張ってしまう。
スキーシーズンに入って登る量が減っても、ボルダー力にはすぐに影響はなさそうだが、やはり持久力は落ちているのだろうか。
あとがき
予想通り、この時期としてはかなり暖かい1日で、御前岩に来て正解だった。天気予報を見て、「今日はどこの岩場に行くのが正解か?」を考えるのも、だんだん上手くなっている気がする。
WENDEは仲間内でも過去にトライしていた人が多く、ビレイをしたこともある。定番ムーヴは自然と頭に刷り込まれていたと思うが、それに囚われることなく、しかも1便目で自分に合ったムーヴを見つけられたのが何よりの収穫。
結果的に8a+をしっかりワンデイで登れたことも嬉しいが、グレードは単なる指標に過ぎない。
色々なルートにトライして、登れたり登れなかったりする訳だが、あまり一喜一憂し過ぎることなく、地道に実力をつけていこう。
