【有笠山】天然記念物RPとあっぱれ始動
クライミング日:2026年4月18日(土), 19(日)
今回のクライミング
GWのスペインツアーを目前に控えた週末。先週末に引き続き、有笠山、ジ・アーチへ。


前回でなんとか形になった天然記念物。繋げたらどうなるかは未知数だが、できればRPまで持って行き、ツアーに向けて弾みをつけたいところ。
Saturday
やや肌寒かった1日。ビレイ中は冬用ダウン。
ここ最近は晴れの日が多く、岩はしっかり乾いていた。
それにしても、先週の土日もそうだったのだが、アーチには誰も来なくて我々のみ。
空いてるのは正直ありがたいけど、せっかくマチダさん達が超大変なリボルトしてくれたので、もう少し登られるといいね。
✅天然記念物(5.13a/b), 2go(計4d12go)
まずはヌン掛け。朝一からこの傾斜は体に堪える。
2便目から狙う。下部から順調。あまりヨレずに第一ランジ前のレストへ。先週ゆきりんに教えてもらったトゥフック。その時、左足はヒールだったのだが、自然と左足を切ってみると、めっちゃ休めるー!!
左足を切ることで、右足ジャムがより決まる感じ。このレストの手は決して良くないんだけど、かなりの割合で右足に加重できる。体感としてはほぼ全戻し。
はじめて下から繋げて、第一ランジが止まった。予想していた通り、第二ランジはまったく問題なし。
繋げた時の想定としては、この時点でかなりヨレている状態だと思っていたけど、思いのほか余力がある。そのままノーレストでも第三ランジ止まる気がしたが、せっかく練習しておいたレストなので休んでみる。
しかし、予想以上に休めた第一ランジ前のレストとは対照的に、ここはそれほど休めない。そもそも、ほとんど腕は張ってなかったこともあり、逆に少しパンプしてしまったような。
それでも、第三ランジは余力を持って止められた。最後はさすがに少しヨレを感じたが、全く落ちる気はせず。こんなに余裕たっぷりのRPは、全然想像していなかった。
動画はちょうど逆光の時間だったため、後から一応補正したんだけど、かなり見にくいです。笑
体感グレード
先週時点では、しっかり5.13bあると感じていたんだけど、ややこしくなってしまった。笑
傾斜としては得意ではないけど、三回もランジが出てくるので、それ以上にリーチの面で有利なルートだったと思う。
僕がSolid 5.13aに感じた、城山のケレンジや、城ヶ崎の虎の穴よりは少し難しい気がする。一方、5.13bだと思っている城ヶ崎のシンデレラボーイ、小川山のちゃびんばよりはやや簡単。ということで、Hard 5.13aからSoft 5.13bくらいじゃないかと。
そういう意味では、スラッシュグレードは好きじゃないけど、トポの5.13a/bというグレードは的を得ているのかも。
リーチによっては、普通に5.13bかもしれない。
第一ランジ前のクリップまでで5.12b、第一ランジ止めて5.12d、第二ランジ止めて5.12d/5.13a、第三ランジ+終了点までの7手ほどで5.13b。こんなところでしょうか。
少なくとも、1,2回は第三ランジで落ちると思ってたので、初めて第一ランジ止まった便でそのまま登れてしまったのは、本当に自分でもビックリ。滅多にないくらいの会心トライだった。
圧倒的な見た目、ルートの構成、そしてもムーヴの面白さ。シッカーでの補強を差し引いたとしても、超好ルートだと思う。五つ星でもいいかもしれない。

❌あっぱれ(5.13c), 2go
翌日もアーチに来る予定だったので、まだたっぷり1日半ある。せっかくなので、高グレードを触ってみた。
ルート解説

天然記念物は、確かにアーチクライミングではあるのだが、アーチの最も傾斜が強い部分には入らない。
一方のあっぱれは、約200°のダウンクライムを経て、アーチの中央部まで抜けるキングラインだ。
第二ランジまでは天然記念物と共通。ここからレストを挟み、あっぱれはアーチの底面に入っていく。ここは基本ドガバで、ホールド配置の関係でムーヴに工夫は必要だが、落ちどころというよりは削られるパート。
コウモリレストのあと、アーチ底面から側面に出てくるところ、まさに終了点の目の前が核心。
ここは岩が逆層になっていて、スローパーや、その中に隠れた細かいカチを使う。アーチ底面とは、まったくクライミングの種類が変わるので、切り替えが必要だ。ちなみに、アーチ側面も相対的に垂壁に見えるが、しっかり被っている。
核心はそれなりにハードだが、5.13cというグレードを考えると、そこだけ切り取れば特別難しくはない。基本的には、繋げることに難しさがあるルートだと思う。
最後はトップアウトして、アーチ中央部に立つことができる、最高の終了点。
トライ
まずは再び、先ほどRPした天然記念物の第二ランジまで。うん、やはりここまでで5.13a近くある。RP便は、本当に出来過ぎだった。
天然記念物のラインと別れ、あっぱれのラインへ。ピン間隔が近いので、ヌン掛け自体はそれほど大変ではない。しかし、アーチ底面に入る部分が難しい。ホールドはドガバだが、距離が遠く、ムーヴを組み立てられない。とりあえずエイドで抜ける。
アーチ側面に抜ける核心部分は、直前でドガバを触ったからか、極悪に感じる。
1便目の感触としては絶望的。これホントに天然記念物と1.5グレード差なの!?
YouTubeにすぐ頼るのは、あまり褒められたものではないと思うが、早速カンニング。ふむ。アーチ底面に出る部分はムーヴがあるようだが、核心はやはり、純粋に強度がありそうだ。
2便目。アーチ底面に出る部分は、動画のムーヴ真似したら、出来そうな感触が掴めた。この傾斜だと、ハングドッグ中に体起こしてホールド見るだけでも疲れるので、一カ所で長居はせずに核心へ。
色々試していると、ヒールフックでかなり体重を殺せることを発見。しかし、最後の数手は普通に踏みでいくしかなく、さらには足位置がかなり奥になるので、しっかり強度を感じる。
とはいえ、1便目を考えると、動画の力ではあるのだが、2便目で印象が一変。5.13cのDay1としては、かなりの好感触だ(天然記念物をRPしてから触っているというのももちろんあるけど)。
Sunday
前日に比べるとかなり暖かく、薄手のダウンで過ごせた。
ちなみに、この日は我々の他にもう1ペア。初めてアーチで別パーティに会った。笑
❌あっぱれ(5.13c), 1go(計2d3go)
しっかり昨日の疲れを感じるが、少し残ったブランクパートを埋めるべく、1便だけトライ。
まずはアーチ底面のダウンクライム。ここは思い切りと度胸が必要だが、足を切って振られに耐えることで解決。
アーチ側面に出る核心部も、すべてバラすことができた。
これでブランクはなくなったものの、アーチ底面はしっかりヨレそうだし、核心はそこだけやっても難しい。
今日狙える感じは全くないので、この日はこれにて終了。
✅大喰王(5.11b), mOS
概ねガバだが、中間部のマントルを返すような部分で行き詰る。右から行っても、左から行っても手が悪く、登ったり下りたりを繰り返している内にパンプしてきて大ピンチ。ランナウトしている訳ではないのだが、乗っ越す時は岩の形状的に、1つ前にクリップしたボルトが見えなくて怖い。気合いでなんとか突破。
5.11bとしては難しく感じたが、僕の後にトライしたゆきりんによると、マントル部分はムーヴが決まれた大したことないそうだ。という訳で、分かれば普通に5.11bなのかもしれない。
✅腸捻転(5.11c), FL
上部は「本当に5.11c?」と言いたくなるような圧倒的な傾斜だが、登ってみると、「みかけだおし(5.11c)」以上に見かけ倒し。
完全レストできるテラスが2つあるので、持久要素はそれほどない。ただし、2つ目のテラスに上がる部分のボルトが岩の形状的に見えず、ここはクリップを飛ばした。
上部の強傾斜パートはガバガバで、ほとんどパンプすることなくフラッシュ。
オンサイトだと迫力負けしていた可能性もあるが、分かれば5.11前半の難易度だと思う。
なお、腸捻転ダイレクト(5.11c?)は、ガバガバパートの代わりに「あっぱれ(5.13c)」の核心に左から入っていくラインのようだ。腸捻転(5.11c)より断然難しそうに見えるが、あっぱれの核心は左から入ると実は簡単なのか?
✅大盛の男(5.10d), FL
このルートはオススメ!
中間部のテラスでルートが二分されてしまうが、ムーヴがあって面白い。
右向け左(5.10d)に比べて、持久要素が下がる分、やや強度が上がる感じで、同じくグレード通りの5.10dくらいだと思う。

ふりかえり
天然記念物が思いの外あっさりと登れ、あっぱれの感触も悪くなく、スペインツアーに向けて弾みをつけることができた。
ただ、登りに影響が出るほどではないが、右手首を少し痛めてしまったようで、ツアーに向けて若干の不安要素。これ以上、悪化しなければいいのだが…。
ツアーから戻ったら、再びアーチに通い、あっぱれを狙ってみたいと思う。梅雨入りまで、1ヵ月くらいあるだろうか。
アーチは天然記念物・あっぱれ以外のルートもなかなか面白いので、まだやってないのも一通り触ってみたい。



