【瑞牆】はじめてのオランジュ岩・コートダジュール(+2エリア)

takusuku

クライミング日:2024年7月27日(土)

アプローチなど

今回のクライミング

メンバーはかいてぃーと僕の2人。

カサメリ沢のオランジュ岩にある、ギャラクシアン(5.12a)がお目当てだったんだけど、混んでいたのでパス。

はじめてだったオランジュ岩、コートダジュールで色々なルートを物色。午後からはモツランドと志賀ランド。1日で計4エリアを巡って遊んだ。

天気とコンディション

この1週間、都内近郊では毎日のようにゲリラ豪雨

「大気の状態が不安定」な日が続いている。

「大気の状態が不安定」とは?

天気予報でよく聞くワードで、曖昧な表現だなぁと思っていたけど、実はちゃんとした定義がある。「大気の状態が不安定」とは、下に暖かく湿った空気、上に冷たい空気が流れ込む状態のことを指すらしい。暖かい空気は軽いため、上空に上がっていき、これが積乱雲となる。

この日も、14~15時頃から雷雨の予報が出ている。こういう予報の日は、ピンポイントで強い雨が降る。運良く岩場を雨雲が通らなければ、1日中晴れということもあるし、ザっと降ってきてあっという間に岩ビショ濡れということも。

不動沢駐車場はガラガラかと思ったけど、8時頃に到着すると、下の段の駐車スペースは残りわずか。今日はみんな強気だね。愛車のスバル「クロストレック」の走破力をフル活用し、ガラ空きの上の段の駐車スペースへ。

クロストレック

昨年9月、約8年半で10万km以上乗ったスズキのハスラーから、スバルのクロストレック(旧XV)という車に乗り換えた。ハスラーでも不動沢の駐車場には問題なく行けたけど、クロストレックになってから、ダートの突破速度が体感で約2倍になった。高速ではアイサイトにより、実質ほぼ自動運転。行き帰りの疲れは激減した。ちなみに、クロストレック納車の翌日もここカサメリに来た。真新しい車体を、嬉しそうにダートで泥だらけにする僕を見て、仲間は若干引いていた。SUVは汚してナンボ。

納車翌日のクロストレック(2023年9月24日)

前日金曜も少し降ったのか、アプローチの地面はしっかり濡れている。しかし、肝心の岩はどのルートも問題なく登れる状態だった。

お昼過ぎまで晴れていて、カサメリにしては暑かった。15時頃から雷の音が聞こえ出し、帰る頃にはかなり音が近付いたけど、結局雨は降らず。

みんな濡れてツルツルの丸太渡りを警戒し、早めに撤収したのだろうか。18時ごろ不動沢駐車場に戻ると、まだ明るいにも関わらず、我々の車しか残ってなかった。

みずがき湖くらいまで車で下りると、道路はビショ濡れで大きな水溜りが。雨雲はギリギリ外れてくれていたようだ。

アプローチ

オランジュ岩は、コセロックのトータルリコール(5.10b)の辺りで渡渉し、急登をちょっと登ると左側に各ルートの取り付きがある。コセロックから5分かからないくらい。

オランジュ岩からさらに奥へ伸びる踏み跡を辿るとコートダジュール。こちらはオランジュ岩に比べると、各ルートの取り付きがやや離れているけど、端の方にあるロボの岩でもオランジュ岩から5分弱だろうか。オランジュ岩とコートダジュールの往復は全然問題ない。

カサメリは特別大きなエリアはないけど、各エリアの距離が近くていいね。

エリア解説

オランジュ岩

岩場の目の前に「台座?」と呼ばれる平らなスペースがあるけど、快適に過ごせるのは4~5人くらいまでだろうか。

結構人気なのか、この日到着した時点ですでに2パーティ。さらに後からもう2パーティ来ていた。

長いルートが多いので、順番待ちは大変かもしれない。上で書いた通り、コートダジュールからそれほど距離はないので、荷物だけそちらに広げるのもありかも。

コートダジュール

小さな岩が横にたくさん並んでいる感じで、各ルートの取り付きは距離が離れている。大きな広場のようなスペースはなさそうだったけど、何パーティーか重なってもそれほどストレスはなさそう。

ちなみに、コートダジュールにも3~4パーティ来ていた。この日が普通だったのかはわからないけど、コセロックの反対側にこんなに人が来るんだね。

各ルート解説と成果

✅ちちくりマンボウ(5.10c), mOS

まずは割とよく聞くこのルートでアップ。

クラックが多く、ジャミングなどの技術があるかないかで大きく体感グレードは変わりそう。僕は全くジャミングなんて出来ないので、全部レイバックで登った。どうしてもフットホールドが見つからないところで、2カ所ほどフットジャムは使ったけど。

約30mのロングルート。ルーファイも悩ましいところがあり、結構難しく感じた。朝からしっかり汗をかいて十分過ぎるアップに。

本当はギャラクシアン(5.12a)のオンサイトトライをやりたかったんだけど、2人取り付いていたのでまた今度にし、コートダジュールに移動することに。

✅怒涛のレイバック(5.11b), mOS

ロボ(5.12c)やツタンカーメン(5.13a)も気になったけど、どちらもかなりフットワークが細かそうで、恐らく苦手系。怒涛のレイバックはかなり人気ルートらしいけど、運良くヌンチャクがかかっていなかったので、こちらをやることに。

ルート名通り、これでもか!というほどレイバック。2~3P間のサイドフレークがスローピーで怖かったが、何とか突破。

スメア気味の足が多いので、レイバックでしっかりバランスを取る必要がある。割と休みどころはあるので、しっかりレストしつつ上へ。

上部はスラブだけど、割と手のホールドは良かったかな。このパートだけ切り取ると、5.10前半くらいだろうか。

花崗岩のルートはグレードに関わらず、なかなか一筋縄ではいかない。1年前の自分なら落ちていたと思う。成長を感じるmOS。

❌ミルキーDX(5.12b), 1d1go

モツランドに移動し、初めてとなるミルキーDXにトライ。

レーザーズエッジ(5.10d)やプラチナム(5.11c)があるメインウォールは何度か登っているが、ミルキーDXの東面は初めてだ。

顕著なルーフを左側から登るルート。ちなみに、このルーフを右側から登るのがメトロノーム(5.13b)らしい。

下部はミルクミルクという5.10bのルート。実質はルーフ処理のごく短い区間にグレードが付いている。そこだけで5.12bということは、それなりに悪いのだろう。

まずフェイスからルーフに出るところだが、ルーフの先端が思った以上にガバ。足が切れるボルダームーヴにはなるが、なんとかなりそうだ。

問題はマントル返し。ルーフより上のホールドはどれもスローピーで、全然体が上がらない。ライン取りが違うのだろうか?

この体勢で固まってしまい上へ行けない…

かいてぃーも解決出来ず。何とかエイドで抜けてくれて、ヌンチャクを回収してもらった。

ミルクミルク(5.10b)最終ボルトのヌンチャクを伸ばすとロープの流れが良い

❌ボルドー(5.12a), 2d8go

最後に志賀ランドへ移動してボルドー(5.12a)。2ヵ月ほど前の5月19日に確か4便出したが、登れなかったルートだ。体感としては、とても5.12aとは思えず、めちゃくちゃ難しく感じていた。

志賀ランドに着くと、久しぶりに会うチカコさんの姿が。我々が到着するちょっと前に、ボルドーをRPしたとのこと。

きい
きい

ボルドーめちゃくちゃ悪くなかったですか!?

「いや、フツーだったよ~」。

なるほど、前回はムーヴが違ったんだろうな。ということで、恥ずかしげもなくチカコさんにムーヴを聞きまくる作戦に。

ボルドーは上の写真の通り、四角い岩が5ブロック?くらい重なった見た目をしている。それぞれのブロックとブロックの間は比較的持てるが、その他はこのグレードとしてはかなり細かくて悪いカチ。カンテも使えるが、基本的にはスローピーで持ちにくい。傾斜もしっかりと被っている。

核心は2ブロック目と4ブロック目。2ブロック目の核心は、教えてもらって何とか出来るようになったけど、4ブロック目はやはりかなりの強度。バラして3回に1回できるかどうかといった感じだ。

サマータイム(5.13c)をサマータイムにRPしてしまうクライマーだ。やはり強者の言う事は当てにならない。笑

核心の強度に加え、それほど休みどころもなく、繋げる難しさもしっかりとある。今日も分が悪そうだ。

奇跡を信じて4便出すも、奇跡は起こらず。これで計2日8便。5.12aでこれだけやって出来なかったのはいつ振りだろうか。

総括

花崗岩はグレードに関わらず、なかなか簡単には登らせてもらえない。5.12-二本が宿題になってしまったが、ちちくりマンボウと怒涛のレイバックも大充実のクライミングだった。

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ABOUT ME
きい
きい
登ったり滑ったりする人
1988年生まれ、愛媛県出身
東京の北西部に住み、週末は専らさらに北や西に出かける
仕事は電機メーカーのエンジニア
クライミング:2021年からリード&外岩を始めて本格的に
スキー:2017年からバックカントリーにハマる
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