【御前岩】記念受験?パチンコゲームDay1
クライミング日:2025年11月16日(日)
今回のクライミング
前日土曜は、有笠山で天然記念物。

翌日曜、今シーズン初の御前岩へ。遅くなってしまったけど、ようやく石灰岩シーズンイン。
昨年の秋、初めて本格的に通った御前岩。パチンコゲームに興味はありつつも、「まずはこれを登ってから…」、「やっぱりこれも…」なんてやっているうちに、シーズンは終了してしまった。笑
まだ他にも気になるルートはあるけど、昨シーズンの反省を踏まえ、まずはパチンコを触ってみる。
染み出しの状況
今年は染み出しが少なく、岩のコンディションが良いらしい。二子などの他の石灰岩の岩場も、シーズン序盤から割と乾いていたようだ。

↑この日のドラゴンロック。概ね乾いていて、どのルートも基本的に問題なさそう(アレジオンはもうちょっとかも)。
↓はちょうど1年前の写真。

確かに今年の方がよく乾いている。そういえば、2024年の秋は、なかなか染み出しが収まらなかった。
台風などによる大雨が少なかったからかな。同じ要因かどうかはわからないが、2025年は「10年に一度の紅葉の当たり年」とも言われている。気温もこの時期らしく、朝晩は割と冷え込んでいるので、それも影響しているのかもしれない。
✔️キープフォレスト(6b+), Re
今年の春シーズンにはじめて登ったルートでアップ。

縦ホールドが続くけど、一手それなりに悪い下引きがあった。
久しぶりの石灰岩。やっぱり楽しい。
❌パチンコゲーム(8b+), 2go

はじめて御前岩に来たのは、確かクライミングを本格的に始めた年、2021年10月だったと思う。
その時、パッと見てカッコいいと思ったルートが2つ。1本はアスリーツボディ、もう1本がこのパチンコゲームだ。
クライミングというのは、別に高グレードが登れなくても、十分楽しむことはできる。しかし、見た目がカッコいいルートというのは、傾斜が強くて長さがあったり、ホールドが小さく壁がスッキリしている場合が多い。
したがって、カッコいいルートを登ろうと思うと、強いに越したことはない訳だ。
現時点の僕のRPグレードは8a+。以前、二子山・弓状エリアに通っていた頃と違い、最近はあまり打ち込むクライミングをしなくなった(それでも海外のクライマーからすると、打ち込んでる方かもしれないけど)。
もう2年近く最高グレードを更新していないばかりか、そもそも8b以上のルートは触ったこともない。
という訳で、まずはRPまでの距離感を測る意味でのトライ。
ルート解説
終了点を除いて10クリップ。しかし、6P目までは5.11aくらいのアプローチで、一旦岩棚に立って完全レストできる。つまり、実質はルート中で4クリップ。パチンコ本体は、思ったよりも短い。
下部のアプローチは、強いて言うと序盤が核心で、やや掛かりの悪いカチが出てくる。しかし、もしこのカチが上部のパチンコ本体で出てきたら、ガバカチを通り越してもはやガバと言ってもいいだろう。
カチの5.14aなので、出てくるカチはどれもなかなかに悪い。インカットしているカチは薄く、比較的幅があるものは外傾している。
5.13aくらいでも、部分的に同じくらい悪いカチが出てくることはあるが、大抵はガバ足だったり、次の一手がガバだったりする。
パチンコゲームの難しさは、悪いカチと悪い足で次の悪いカチを取り続けることにあると思う。当然、不安定なデッドでは止まらないため、固める力が必要になる。
傾斜はどちらかと言えば被っているかもしれないが、ほぼ垂壁。そこにカチが散りばめられた、石灰岩としてはかなり特殊なルート。内容としては、花崗岩クライミングといった感じ(もちろん花崗岩のようなフリクションはないけど)。
岩棚で完全レストした後の出だしから、早速下部アプローチとは全く強度が違う。しかし、ここはまだ序の口。7P目までは、5.12前半の核心くらいの難しさ。
そこから8P目までで、一気にギアを上げる必要があるが、まだここも核心ではない。とは言っても、5.12後半~5.13aくらいだったら、十分核心になり得る強度。
8-9P間が核心部。ここまでよりも、さらに悪いカチでの3手ほどは、1手ごとに切り取っても非常に難しい。
今回、核心より上はやっていないが、9-10P間は右から左へのカチトラバース。核心を越えても、ここでもヨレて容赦なく落とされるようだ。
大半のホールドが下引きで、純粋な保持力が問われるという印象。
はじめての5.14aでパチンコを登る人は多いようだが、ほぼすべてカチの特殊ルートなので、得意不得意は分かれそう。特にランナウトはなく、それほど悪いクリップがないという点では、取り付きやすいと思う。

トライ
まずは1便目。棚までのアプローチは特に問題ないが、一応パンプする。しっかり休んでからワーキング開始。
棚からの出だし直後から、早速しっかり強度がある。最初の7P目までの数手は出来たが、7-8P間が早速ブランク。ヌンチャク掴みつつ抜けて核心部へ。
核心はまったくできない。本当に1手もできなかった。
2便目も同じような感じ。7-8P間はなんとかなる気がするが、核心は全然歯が立たなかった。
どうすれば登れるのか?
カチには多少自信があったので、それなりに形になるかもと期待していたんだけど、予想以上の強度だった。
今はRPまでの距離があり過ぎて、繋げた時の難しさは想像できないが、まずはバラシでできないと話にならない。
パチンコに限ったことではないが、こういう垂壁で細かいホールドが続くルートは、とにかく壁から剥がされないことが重要だと思う。そのためには、自分にあったフットホールドの選択が大事になってくるだろう。
パチンコは悪いながらも、スタンスは色々と選べる印象だったので、もちろんまだワーキングの余地はある。しかしそれ以前に、認めるのは少し悔しいが、完全に保持負けしていたと思う。持ててないので、まず足を動かすことができない感じ。
保持力のトレーニングといえば、やはりフィンガーボード。僕もご多分に漏れず、コロナ禍でジムがクローズしていた期間に自宅に設置した。

当時は特にこだわりはなく、たまたま同じ会社の先輩(その人ももちろんクライマー)が安く譲ってくれた、メトリウスのもの。
ビーストメーカーに比べると、全体的に外傾していてスローピーだが、僕の苦手なオープンやポケットを鍛えるのにはちょうど良かった。今もオープンよりカチ持ちの方が得意なのは変わらないが、フィンガーボードでのトレーニングにより、今ではオープンに対して苦手意識はなくなった。
フィンガーボードでは、カチのトレーニングは特にしてこなかった。しかし、パチンコを登るためには、これまでの苦手を克服するトレーニングではなく、得意を伸ばすことが必要そうだ。
そこで早速、新たにホールドを追加。

購入したのは、K.crimpの6mm, 8mm, 10mmのセット。
ビーストメーカーが有名ではあるが、以前ジムに設置してあるビーストメーカー8mmにぶら下がったところ、指皮がパックリ割れてしまったことがある。トレーニングで逆にケガをするとか、週末のための指皮がないというのは、自分としては最も避けたいことだ。
K.crimpを少し使ってみたところ、指皮には優しい印象。ただし、ぶら下がれたのは8mmまでで、6mmはダメだった。少しずつやっていきたい。
ちなみに、K.crimpには3mm, 4mmのラインナップがあるが、自分には到底人間がぶら下がれる厚さには思えない…。
ふりかえり
パチンコゲームDay1、撃沈。見事なまでに跳ね返されてしまった。
まぁ飛び級で触る初めてのグレードなので、当然といえば当然かもしれない。
まずはワーキングよりトレーニングを重視した方が良さそうなので、パチンコだけずっとやるつもりはないけど、今シーズンもう何日か触ってみたい。
