【小川山】時の輪RPと生ハムDay1

クライミング日:2025年9月27日(土), 28日(日)
今回のクライミング
シルバーウィーク後の週末。
先週末はベトナムツアーだったので、2週間ぶりの小川山、2週間ぶりの時の輪。
連休明け、それでいてボルダラーはまだ本格シーズン前なのだろうか。天気予報は良かったけど、廻り目平はそれほど混雑せず。
新八幡ブームも少し落ち着いたのか、土日いずれも数パーティーのみだった。



Saturday
1日を通してほぼ快晴。新八幡としては珍しく風もなく、陽が当たる時間はビレイ中でも暑いくらいだった。
それでも湿度は低く、2週間前に比べると明らかにコンディションは良くなっている。
✅月の暈(5.11a), Re
いつものアップ。
ようやくムーヴ覚えてきた。笑
❌時の輪(5.13a), 8go(計5d24go)
1便目、コーディネーションで落ちたが、前回とは明らかにフリクションが違う。
もう一度ここのムーヴを探る。まったく使える気がしなかった右手薄カチが、今回はなんとか持てる。

結局、バラせば3種類のムーヴができてしまった。
- 左手→右手のコーディネーション
- 右手→左手のコーディネーション
- 右手薄カチを使うムーヴ
Day2に初めてやったのは❶。Day3,4は❷の方が確率が高い気がして、右手→左手でやっていた。
❸は一見堅実に思えるが、いくらコンディションが良くなったとはいえ、右手薄カチは相当悪い。
最終的に選んだのは❶。メリットとしては、左手カチスローパーが甘掛かりで止まっても、❷より影響が少ないこと。ただし、右手縦クラックのフリクションはより重要になる。
やや迷走している気もするが、今のコンディションで少しでも確率が高いムーヴを選びたい。
しかし、なかなか左手→右手のコーディネーションが止まらない。陽が当たる午後になってからは、コーディネーションに到達する前に落ちるようになってしまった。
夕方になり、再び日陰になると、またコーディネーションまでいけるように!陽が当たっても、それほどヌメる感じはしないんだけど、特に右手縦クラックの持ち感が変わる気がする。
2便目からは落ちたらすぐ下り、短い間隔でトライしていたので、気づけば8便目。暗くなる前ギリギリのタイミングで、気温も下がってきた。
ようやくコーディネーションが止まった!これで核心を突破するのは、Day3,4に続いて3回目。僕の場合、1日に1回核心を抜けるので精一杯のようだ。3度目の正直。今度こそ決めたい。
中間部の大ガバでしっかり休む。第二核心の左トラバースも問題なし。凹角に入り、最後のクリップしつつレスト。前回よりかなり余裕がある!あったんだけど…




なんでーーーーーーーーーーーーーーー!??????
前回とまったく同じ落ち方だが、その時は体幹がヨレていて、全然アンダーが引けていなかった自覚があった。
今回は余力十分で、足も超丁寧に置いたのに、それでも抜けた。釈然としないが、繋げるととにかく、この左足は抜けるらしい。
ここでようやく、左足の位置を変更。バラシだと元の位置でも抜けないんだけど、もう少し左側の粒を踏むようにしたら、より安定した。
もう2度とあの右側にあるスタンスは踏まん!
Sunday
昨日の夜はお風呂入ってマッサージガンした後、ソッコーで寝た。今日こそ登る!
朝のフリクションが良いのは分かっているので、7時前に廻り目平へ。新八幡に一番乗り。
✅月の暈(5.11a), Re
昨日とは違い、風が強くて寒い。フリクションはかなりいい感じ。
さすがに毎回アップで登って慣れてしまい、5.13のアップとしては強度不足気味。
✅時の輪(5.13a), 2go(計6d26go)
1便目。テラスまでのアプローチですでにフリクションの良さを感じるが、コーディネーション落ち。やはりアップ不足か。
ここから初めてノーテンでトップアウト。昨日変更した最後のスタンスはいい感じだ。
思えば、核心で落ちたところから、上まで繋げたのは初めて。Day3以降も、1便目だけは上まで抜けていたが、体力温存のためにテンテンでやっていた。それが2度も左足が抜けて落ちたことに繋がったのは否めない…。
2便目でコーディネーションが止まる。中間部で4回目の大レスト。もはや左トラバースは核心ではない。
件のポイントの前で凹角レスト。連登のためか、昨日の最終便よりは疲れているが、恐らく関係ない。



できた~。左足の変更は大きかったと思うけど、結局繋げるとキツイ。
かなり苦戦してしまったが、素晴らしいルートが登れて満足。
体感グレード
この日のコンディションは、ギリギリ手が悴まない寒さで、僕にとってはこれ以上なかったと思う。
それでも5.13aとしては難しめに感じた。Hard 5.13aではないだろうか。
夏の間、あまり持久トレしてないので、その分は加味する必要があるかもしれない。しかし、リーチ的には僕にとって有利に働くルートだと思う。女性なんかはもっと難しく感じるんじゃないかな。
花崗岩の5.13は経験が少ないが、雷火(5.13a)よりかは難しく感じた。ただし、ちゃびんば(5.13b)よりは簡単で、やはり5.13aの範疇にはあると思う。
ルートの構成としては、城山のケレンジ(5.13a)に似ているだろうか。ケレンジの方が核心までの手数は少し多いけど、どちらもボルダリーで強度のある核心を持ち、大レスト後に上部の持久パート。
核心自体もケレンジより難しく、意外に腕が張らないケレンジ上部に対し、時の輪上部は繋げると苦しい。中間部のレストは時の輪の方が休めると思うんだけど、なんだか不思議。
とにかく、核心だけではなく、上部でも落ちれる構成は時の輪の魅力の一つだ。
❌生ハム(5.13a), 2go

時の輪が登れて、ようやく他のルート触れます!
一目見て気になっていた生ハム。時の輪と並び、新八幡エリアの人気ルート。同じ5.13aということで、時の輪と比較されることが多いが、生ハムの方が2グレードぐらい易しいという声が多いみたい。
その理由が、初登時に核心(3-4p間?)だった部分で新しいムーヴ?ライン取り?が見つかり、今はそれが主流になっているからだそう。
個人的には、これによって強度が一カ所に集中し過ぎることなく、リードクライミングらしい持久ルートになっていると思う。
時の輪の核心を1級とすると、生ハムは1クリップごとに休んでは3-4級、休んでは3-4級といった感じ。
傾斜はほぼ垂壁だが、どちらかというとやや被っているだろうか。少なくとも、時の輪のようにしっかり被っているという感じではない。
花崗岩らしい、細かい下引きカチも出てくるが、縦ホールドやアンダーが多い。それなのにフットホールドが悪く、適度な緊張感が続く。
バラシだと特別難しいところはないが、5p目クリップ後のスローパートラバースが構成的には落ちどころ。フリクションへの依存度は高そうだが、繋げてきて、パンプした状態でスローパーを押さえられるかどうか。
スローパートラバース後に小さいカム(C03とか?)が使えそうだが、リーチの関係もあり、僕は別になくてもいいかなと思った。
6p目で大レストできるが、最終7p目あたりが一際足が悪く、クリップも緊張する。その後のカンテもバランシー。
最後は簡単なクラック。今年の夏からクラックを始めたので、易しいものなら多少グレード感が身に付いてきたが、恐らく5.7かな。ジャミングできなくても登れるけど、できるとより簡単に、なおかつ楽しく登れると思う。
いずれにしても落ちないけど、かなりランナウトするので、カムのC1かC2があると安心感がある。
1便目は、スローパートラバース前のムーヴのみブランク。他も結構悪く感じたが、2便目はさほどヨレることなく、ブランク区間までは到達。ここも左足ハイステップしたら解決した。
1便目でこのムーヴを作れていたら、チャンスあったと思う。でも次回は登れそう。

✅ねこやまクロさん(5.10a), mOS
最後にTKDが面白いと言っていたルートでクールダウン。
ガバはガバだけど、わずかにスローピーなものもあり、単純な階段上りではない。そのあたりが5.9ではなく5.10aなのだろうか。ライン取りもしっかり考える必要がある。
最後のスラブは一見悪そうだが、よく見ると細かいながらも手・足ともに明確。
易しいながらも、しっかりクライミング。これは確かに楽しい。
中・上級グレードが多い新八幡エリアの中で、貴重な低グレード。
ふりかえり
ようやく登れた時の輪。
- Day1(2go):コーディネーションのみブランク
- Day2(4go):左→右のコーディネーションで全ムーヴ解決
- Day3(5go):右→左に変更。1便だけ核心突破するも左トラバース落ち
- Day4(5go):1便だけ核心突破するも、最後で左足すっぽ抜け落ち
- Day5(8go):再び左→右に変更。1便だけ核心突破するも最後で左足すっぽ抜け落ち
- Day6(2go):変更した左足位置で完登
上部も繋げたら落ちれるルートではあるが、基本的には下部のボルダー核心が大きなウェートを占めるルート。上で落ちてる人も実際結構いるが、さすがに3回は落ち過ぎだ。笑
元々の左足位置は確かに良くはなかったが、バラせば問題なかった訳で、持久力が落ちていることは認めざるを得ない。1日に1回しか核心抜けられないボルダー力も課題だが、本格シーズンに向けて持久トレは必須だろう。
1つのルートに、これだけ打ち込んだのはいつ振りだろうか。それだけ良いルートではあった。
生ハムもグレードはさておき、評判通りの好ルート。また登りに来たい。
ケレンジより半グレードくらい難しいかもねー。ゆかさんも結構苦労してたし悪めだと思うわ。hardなのかも。
俺も最後は右手のクロスで被せる予定だったんだけどどうしても出なくて左送りでそのスローパーガバ取ったよ。危なかった
あんな大ガバでスタンスまでガバ足のレストなのに、不思議なくらい繋げると最後キツイよね。
でも上部がもっと簡単だと、ボルダー+おまけのウイニングランになっちゃって、少し残念かも。
cruxyなルートであることは間違いないけど、絶妙な難易度の上部があることで、リードらしいルートになっている。