【甲府幕岩】レラ、鉄の爪、オンリーワン
クライミング日:2026年10月3日(土), 4日(日)
今回のクライミング
今年の9月は本当によく雨が降った。東京はなんと37日連続雨だったそうだ。
ようやく長いトンネルを抜けたらしく、今週末は超久しぶりに晴れ予報。土日両方登るのはいつぶりだろうか。
石灰岩などはまだ染み出しが多そうなので、今回も引き続き甲府幕。
Saturday
東京は平日雨が降ったが、山梨は何日か前から晴れが続いたのか、甲府幕へ向かう林道は先週までに比べるとだいぶ乾いていた。
雨でもほぼ満車の甲府幕。晴れたら他の岩場にも行けるし、「今日は逆に人少ないのでは?」とか思っていたが全くそんなことはなく、さらに車の台数が増えていた。9時着でギリギリセーフ。
やはり新エリアが人気なのか、手前の既存エリアは特に混雑なし。
じっとしているとダウンなしでは寒いし、湿度も下がっていきなりシーズンインといった感じ。
✅レラ(5.12d), 6go
ルート解説
先週登ったパストラル(5.12a)と下部は共通で、森であそぼう(5.10d)と合流するパストラルに対し、レラは上部を直上する。

パストラルとの分岐での大レスト後にレラのオリジナルパート。ホールドはポジティブだが、その配置、そして足が悪く、ムーヴの組み立てが難しい。
終了点クリップホールドのガバを取る一手は距離出しが必要。パストラルとの分岐後はほぼ休めず、繋げるとこのラストムーヴがつらい。
トライ
朝一で気温が低かったということもあるが、先週までとのフリクションの違いを感じる。相変わらずパストラルとの共通パートは簡単じゃないけど。
パストラルと別れてレラのオリジナルパートへ。左上の方に顕著なサイドガバが見える。そこまでもポジティブなホールドが続いていて、一見すぐにできそうだったけど、とにかく足が悪い。思いのほか時間がかかりそうなので、とりあえず上へ。
終了点前のムーヴは割とあっさりできたが、右手のガチャッとしたカチのホールディングが繊細で、繋げると十分落ちれそうだ。
2便目でサイドガバ取りまでのムーヴも解決。ここは横リーチがあればカンテ沿いのワイドピンチが使えて、それほど難しくない。
ただフリクションが良くなったことの副作用が出たのか、左手の人差し指の先が少し割れてしまった。仕方なく以降はテーピング。
朝は寒かったのに、陽が当たりはじめると一気に暑くなった。2便目は出だしでフォール。すぐに3便目を出したけど、再びパストラルとの共通パートを抜けられず。自分が弱いだけなのかもしれないが、ちょっとフリクションが落ちただけでこの有様。パストラル悪過ぎ…。
再度レラパートのワーキング。サイドガバ前のクリップはできなくはないのだが、結構力を使うので飛ばすことにした。ラストムーヴの右手のホールディングももう一度確認。
4便目もまた出だしで落ちたが、すぐに出した5便目でようやく下部を突破。しっかりレストしてからレラパートへ。
思ったほど消耗せず、サイドガバまで来れた。ここは休めそうであまり休めないので、左右ワンシェイクずつで最終パートへ。
右手ガチャカチの持ち感がしっくりこないが、そのまま左足をハイステップし、左上の遠いガバにデッド。止まったと思ったけど、わずかに距離がショートしてフォール。決めたかった…。
僕が使っている右手ガチャカチは下引きできるんだけど、それだと形状が複雑で毎回持ち感が変わってしまう。下引きで完璧に持てた時より強度は上がるが、シンプルで安定して持てそうな横引きに変更。
昼寝してしっかり休んでから、SFTを狙って最終6便目。雲が出てまた寒くなり、明らかにフリクションが上がった。狙い通りSFT発生。
パストラルパートは、これまでで一番簡単に感じた。フリクションが良いので指先が痛い。少し冷たいくらいで、レスト中に首で手を温める。
さっきの便よりやや余裕を持って最終パートへ。今度は右手カチを横引きしてガバにデッド。止まった!やはりこの一手は繋げるとキツかった。
体感グレード
結構苦労したが、ムーヴが決まれば登りやすい5.12dだと思う。スモーキーマウンテン(5.12d)の方が少し難しい気がする。
僕はリーチがあり、サイドガバ取りは楽になっていると思う。一方の終了点前のムーヴは色々と選べそうで、もう少し簡単になったかもしれない。
コメント
パストラルとの共通パート後に大レストできるが、絶妙に完全には休めず、テクニックが要求されるレストだ。
レラパートはリードクライミングらしいエンデュランスで、サイドガバ取りまでは力だけでは解決できず、ムーヴがあって内容が濃い。
最後の一手がパンプに耐えながらの距離出しという構成も憎い。甲府幕トポでは一つ星だが、もう1つ星が増えてもいいと思う。
Sunday
今日は曇りの予報ではあるが、雨の心配はない。昨日の駐車スペースの状況を見て、念のため1時間早くして8時着にしたのだが、昨日以上の混み具合。
またなんとか車を止めて岩場へ。
予報通り一日を通して陽射しがなく、休憩中はダウンが手放せない日だった。
✖️シルキー(5.11c), Re
アップでやったら普通に落ちた。笑
とりあえず指と体は温まったのでよしとする。
✅鉄の爪(5.12c), 2go
ルート解説

非常に見栄えの良い垂壁。ルートは中間部にある小ハングで二分される。
下部は悪い足での縦ホールドとアンダーの処理。上部は細かいカチでの引きつけ。レストも悪くて、ヨレたところでの鉄の爪ホールド?からのガバ穴取りがつらい。
そして終了点前も簡単ではなく、最初から最後まで気が抜けないエンデュランス系。
トライ
ゆきりんのビレイをしている内にムーヴは大体覚えた。ホールドは明確に見えるし、おそらく得意系。フラッシュを狙ってみる。
出だしから思ったほど簡単じゃなかったが、3ピン目のガバアンダーまでは概ね想定通り。しかし、そこからの左トラバースで行き詰まる。行ったり来たりしながらなんとか突破したが、すでに腕パンパン。
アンダーレストも見た目より悪く、小ハングを越えるところで足が上がらずフォール。まぁこんなものでしょう。
気持ちを切り替えてワーキング。このルートを繋げるためには、左トラバースで消耗を抑えることが大事だと思う。浅いアンダーと上のフェイス面の斜めカチを使うのだが、どちらもポジションが決まらないと効いてこない。結構苦労して納得のいくムーヴを見つけた。
アンダーレストから左手水平カチ、右手で外傾した縦カチをとって小ハングの上に足を上げるのだが、ここの足順が悩ましい。足が上がっても、そこからの左手カチ取りも悪い。第一核心といったところだろうか。窮屈な感じで、ここは小柄な人の方がやりやすいかも。
5ピン目にクリップするところで一応休めるが、ここも決してガバではなく外傾したカチ。
そこから鉄の爪ホールド(別にこのホールドがルート名の由来ではないようだけど)を取り、穴ガバへのデッドが第二核心。第一核心と同じく足位置が高いが、こちらは穴ガバが遠く、リーチがあった方が有利。ここは一回でできた。
穴ガバで手を入れ替えるにはピアノマッチが必要で、やはりレストは簡単ではない。しかも穴ガバから終了点までのパートが絶妙な難しさ。
1便目の感触としてはかなり悪い。2撃の可能性はほぼ感じないし、ワンデイすら怪しい。
2便目。左トラバースに入るところでまたもたつく。今度はアンダーレストで多少戻ったが、パンプしたまま上部へ。
さっきはバラシでもできなかった第一核心だが、なぜか繋げたらできてしまった。5ピン目にクリップしてスローパーカチでレスト。ここでもわずかながら前腕が戻った。
得意の第二核心。構成的には繋げてきてのここが最大の落ちどころだと思うが、ギリギリ穴ガバが止まった。
かなりパンプしたが、丁寧にピアノマッチを繰り返し、穴ガバでは思っていた以上に休めた。最後の(相対的に)ガバカチのパートは問題なかった。
なぜできたのか意味がわからない。会心の二撃。
体感グレード
ホールドは細かいが垂壁なので、しっかり足に乗れれば思ったほどの負荷はないのかもしれない。それでも100岩の5.12b/cは辛くて、スラッシュなしの5.12cでいいと思う。
左トラバースしてアンダーレストまでが5.11c、スローパーカチのちょっとしたレストを挟んで二つの核心、そして穴ガバレストから終了点までが5.10dから5.11aくらいだろうか。
鉄の爪ホールドはインカットしているが、意外に外傾したカチが多いので、フリクションにも左右されそう。
コメント
ボルトライン沿いを登っていて手や足が自然に届く部分の限定は好みではないが、この鉄の爪に関しては、左壁を限定したことは大正解だと思う。
一見アプローチに見える下部は簡単ではなく、ムーヴがあって面白い。しかし、もし左壁が使えると左トラバース後に完全に休めてしまい、この下部の意味が半減してしまう。
最初から最後まで気が抜けず、レストはどれも微妙で、繋げることに難しさがあるルート。上部と下部のテイストの違いも面白い。
あえてケチをつけるなら、中間の小ハング部分の岩がやや脆そうだけど、それを差し引いても文句なしの三ツ星ルート。かなりオススメ。
✅オンリーワン(5.12a), 3go
まだ数時間あるので、いつもアプローチで通り過ぎる時に気になっていたルートにトライ。
ルート解説

こちらも見栄えの良い垂壁。ホールドは甘いがスタンスは豊富。良い足位置とバランスを見つけるのが完登への鍵。
休みどころはいくつかあるが、繋げると終了点前も落ちられる。
トライ
「コーナークラックと右壁は限定」とあるが、出だしのフェイス中央にはホールドが見当たらない。コーナーギリギリまで使う。
オンサイトトライは2ピン目であっさりフォール。最近までの雨のせいもあると思うが、それほどトライする人が多くないのか、チョーク跡が乏しい。中間部にブランクを残したままトップアウト。
それでも2便目では登れると思ってたけど、その中間部でフォール。今度はちゃんとワーキング。両手ガストンの部分がやや難しいが、リーチがあって足位置が決まればそれほどでもない。
日没ギリギリで3便目。僕は鳥目で、すでに細かい足は見えなそうなのでヘッデントライ。さすがに登れた。繋げると終了点前がちょっと危なかったけど。
体感グレード
僕はやや苦手だったが、5.12aとしては登り易いと思う。
リーチにもよると思うが、足位置が決まれば特別強度がある一手というのはなく、休みどころも豊富。
それでもトポの限定なしで登ると5.11bはさすがに辛いと思う。
コメント
「コーナークラック」がどこまでなのかが微妙なところ。弱点をついて登るとかなりクラックと右壁に近づくので、触らないように窮屈な動きが強いられる。
しかし、この綺麗なフェイスだけで登らせたいという意図はわかるので、納得できる限定ではある。
ふりかえり
火曜から金曜まで、地方に出張だった週の土日クライミング。先週は北海道ツアーだったし、ここ半月ほどはジムトレゼロだが、自宅のハングボードでのスキマトレのおかげか、引き続き調子は良さそう。
久しぶりの晴れの週末。気温も湿度も一気に下がって急にシーズンイン。ただすでに日が短過ぎ…。
乾き手の僕にとっては指皮のパックリ割れも大きな問題だし、寒がりなので手のかじかみとの戦いも近づいてきている。
それでもパリッとしたフリクションで岩を持てるのはやはり気持ちいい。
8月末から4幕周辺でしばらく登ったが、ここは特に5.12台が豊富でまだまだ遊べそう。風になれ(5.13a)も気になる。ただそろそろ他の岩場にも行きたいので、また来シーズンかな。

夕食は孫悟空。¥1,100でのこの充実感。
