【瑞牆】龍脈門と雷火(主に撮影)
クライミング日:2024年6月8日(土)
アプローチなど
今回のクライミング
メンバーはキクさん、モトハシさん、かいてぃー、そして僕の4人。
キクさんとかいてぃーは雷火(5.13a)、モトハシさんと僕は龍脈門(5.13a)狙いだ。
駐車場
瑞牆のシングルピッチのスポートルートは、カサメリ沢に集中している。
カサメリに行く場合、キャンプ場を過ぎてさらにダートの林道を抜け、不動沢駐車場に車を止める。
雷火はチップの駐車場が一番近いんだけど、8時頃に到着すると満車。
仕方なく植樹祭駐車場へ。こちらも9割くらい埋まっていたけど、なんとか止められた。
ちなみに帰りに植樹祭駐車場へ戻ると、路肩にも多くの車が。GW以降では一番混んでいたんじゃないかな。
アプローチ
植樹祭駐車場から車道を歩いてチップの駐車場へ。
そこから阿修羅などがあるボルダーエリアを抜けて登っていくと、雷火がある拝月塔。チップの駐車場からは10分弱くらい。
ここで一旦キクさん、かいてぃーと別れ、モトハシさんと僕は龍脈門があるしじま谷へ。
拝月塔からしばらくトラバースし、ケルンが見えたら沢沿いを上がっていく。フィックスロープを登ったところが龍脈門。拝月塔からは7~8分くらい。
ちなみにしじま谷へは、植樹祭駐車場とチップの駐車場の中間くらいからもアプローチできるみたい。
虫刺され
先々週、同じエリアで登った時は全然大丈夫だったんだけど、この日は蚊?に刺されまくって、痒くて仕方なかった。来週から虫除け持ってこないとな。
龍脈門(5.13a)
ルート構成・ムーヴ
珍しい縦ダイクで有名なルート。
傾斜は垂壁かやや寝ている感じ。
1P目はちょっと高さがあり、出だしもそこまで簡単ではなかったので、念のためプリクリップした。
ライン取りは色々ありそうだけど、4P目まではカンテ右面のフェイスに散りばめられたカチを拾いつつ、左手はカンテの縦ホールドを使いながら登った。
4P目にクリップ後、カンテ左面にあるガバサイドフレークでかなり休めそう。
カンテはここで縦ダイクに変わる。縦ダイクはそれなりに掛かりが良い部分もあるが、全体的に薄くてスローピー。
さらに縦ダイク以外に使えるホールドが非常に限られていて、5~7P目、龍脈「門」の由来となっていると思われる、ルンゼ状の部分が核心のようだ。
最後はランナウトしつつ、マントルを返すようにして終了点へ。
進捗と成果
1便目はテンテンで4P目まで。5P目のヌン掛けが出来ず、一旦モトハシさんへバトンタッチ。
モトハシさんはA0しながらも、なんとか終了点まで抜ける。核心部はブランク、さらに最後のランナウトはめっちゃ怖そうだ。
僕の2便目。4P目までは繋がる。1便目ではわからなかったけど、ここから5P目までのムーヴもなんとかなりそうだ。
しかし核心部が全くできない。これホールド足りてます?
モトハシさんの2便目もやはり核心部が解決できず。そのままヌンチャク回収してもらった。
撮影情報
このルートは歩いて終了点まで行くことができる。
ちなみに結局僕はやらなかったけど、最後のマントルもかなり難しそうだ。モトハシさんも「ボルダーやってたから何とか抜けられた」と言っていた。
さて、撮影の話。終了点から長めのスリングでセルフを取れば、上からクライマーの撮影が可能だ。
縦ダイクがカッコよくて、写真の手前に入れるといい感じに。
開拓者の方のブログと動画
龍脈門を開拓された方が書いたと思われるブログを見つけたので、読ませていただいた。
ブログ内にもリンクが貼られているけど、youtubeに動画も上がっている。
核心部の左にあるガバ(というほどガバでもないんだけど)について触れられている。初登時には使わなかったもので、リーチがなければ届かないと。
これは僕もハングドッグ中に気が付いたホールドで、僕のリーチだと手が届いた。でも結構パツパツで、その後のムーヴを起こせなかったんだよな。
ブログ内ではこのホールドが使えると、かなり易しくなるのでは、ということが書かれているけど、少なくとも僕はそんな感じはしなかった。笑
でも確かにこのホールドを除くと、核心部はブランク区間としか思えないくらい何もないんだよな。
雷火(5.13a)
龍脈門にド敗退をかまし、モトハシさんと僕も、キクさん・かいてぃーと合流。僕はこの日の2週間前にRPしていたので、この日はビレイと撮影。
ルート構成・ムーヴ
阿修羅などがあるボルダーエリアに近い場所に立つかっこいい岩塔。その薄被りのカンテラインを登るルート。
カンテをパーミングで押さえるようなホールディングはなく、カチ主体のフェースクライミング。
繋ぎのホールドはそれなりにあるけど、遠いホールドを取りにいくムーヴが多くてリーチ差は出そう。
ややおっかない岩から岩への乗り移りからスタートし、短いトラバースの後に第一核心。抜きどころのない中間部からバランシーなレスト。
そして終盤で少しランナウトしつつ第二核心。
特別悪いホールドはないけど持久力が要求される。ムーヴも多彩で短いながら内容が詰まっている。
周辺にほぼ他のルートがないのが難点だけど、それでも登る価値アリ。
なお、アップ核心のルートでもある。僕は仕方なくアップも雷火でやっていた。
1P目にプリクリしてゴボウで上がり、第一核心をスキップ。中間部で体と指を温めていた。こういう時に軽いハングボードがあると便利だよね。
瑞牆本に「1本目のボルトは横の木からプリクリップ」と書かれているけど、そのような木は見当たらなかった。倒れちゃったのかな?
撮影情報
ルートの左にある落ち葉の積もった斜面を、木の根とかを掴みながら登っていくと、小さなテラスがある。
クライミングの撮影場所としては珍しく快適なポイント。瑞牆本に載ってるカッコいい写真も、恐らくこの場所から撮ったんじゃないかな。
夕方になってSFTに突入すると、カメラマンにとってもSPT(スーパーピクチャータイム)が訪れる。
太陽の光が低い角度から差し込む時間帯は、写真に立体感が出る。
周辺のルート
パートナー核心
瑞牆のシングルピッチのスポートルートエリアは、やはりカサメリ沢が中心。
それ以外のエリアに行きたい場合、パートナー探しに苦労することも少なくないと思う。
特に雷火は周辺にボルダーはあってもリードルートがほとんどなく、グレード的にもワンデイできるような人は限られるだろう。実質的には、雷火がやりたい人同士で通うことになると思う。
ボルダラーと一緒に行き、ビレイだけお願いするのもありかもしれない。
雷火から龍脈門までは7~8分くらい。龍脈門の直下にあるフィックスロープが張られた箇所の昇り降りがやや面倒だけど、半分くらいは水平移動なので、空身なら1日に何回か往復するのもそれほど無理はないと思う。
以下、その他に考えられる選択肢。
雷火の周辺ルート・エリア
グラマン(5.11d)
雷火の近くにある唯一のルート。ちょっと急登だけど、雷火から歩いて数分なので、余裕で往復可能。
持久要素はほぼなく、核心のわずか一手にグレードが付いている。核心だけを比べると雷火より難しい。笑
終盤にもムーヴがあり、マントリングが良いスパイスになっている。あまり登られてる感じはないけど、雷火にトライされる方は併せてこちらもぜひ。
カメ岩/ツル岩
ここは行ったことがないエリアなんだけど、トポを見る限りだと雷火から10分ぐらい。
龍脈門の周辺ルート・エリア
しじま谷
龍脈門があるしじま谷はトラッドルートが多い。スポートルートはスラブが何本かあるみたい。
おいぼれランド
龍脈門から急登を5分くらい上がると、おいぼれランドの野良猫岩。下見に行ってみたけど、いい感じのフェースルートが何本か並んでいた。
(2024/6/18 追記)後日、実際に登ってみた。
野良猫岩のすぐ上には還暦岩というのもあるらしい。トポにある、じゃーんぶじぇーんぶじぇーんぶで2個で50ルピー(5.13a)というルートが名前的に気になる。笑