クライミング日記

【瑞牆】真夏の日差しとスコール(コロッセオ/三ツ星エリア)

takusuku

クライミング日:2024年8月3日(土)~4日(日)

アプローチなど

今回のクライミング

メンバーは以下の通り。

8/3(土):かいてぃー、僕の2人

8/4(日):ガクさん、モトハシさん、かいてぃー、僕の4人

カサメリ沢のコロッセオ、三ツ星エリアで遊んだ。

天気とコンディション

8/3(土)は真夏の日差し。一日中晴れていて暑かった。翌日の午後が雨予報だったこともあり、不動沢駐車場は大混雑。8時くらいに到着すると、すでに満車に近かったが、なんとか止められた。この後、林道の路肩にもかなり止まっていたようだ。

東京では今週もゲリラ豪雨が何度かあったけど、瑞牆は晴れが続いていたのか、アプローチの地面はよく乾いていた。

当然ベストシーズンのフリクションとはいかないけど、岩も濡れているところはなく、どのルートも問題なく登れる状態。

8時頃の不動沢駐車場

8/4(日)も午前中は日差しがあったが、13時半~15時頃までかなり激しいスコール。雨宿り中は少し寒いくらいの気温に。

雨が止むとまた晴れてきたけど、岩はすでにビショ濡れ。ヌンチャクを回収して早めの撤収。

アプローチ

不動沢駐車場からコロッセオまでは15分くらい。

今回登ったキング・オブ・モンキー(5.11d)は、NDDやトップガンのある場所から、沢の下流側に5分弱くらい離れている。

三ツ星エリアはNDD・トップガンから上流側に5分弱。

フィックスロープの上り下りがあるけど、それぞれのエリアを行き来することは可能。

エリア解説

今回登ったコロッセオのキング・オブ・モンキーとムーラン・ド・ラ・ギャレットは、少し離れた場所にあるが、それぞれの取り付き周辺に数人分程度の平らなスペースがある。

NDD・トップガンのある場所へは、キング・オブ・モンキー側から上がる他に、真実の口側から上がることもできる(いずれもフィックスロープ登り)。

キング・オブ・モンキー側のフィックスロープを下りたところに、比較的広いスペースがあるので、ここをベースにするのも悪くないと思う。

三ツ星エリアも5人くらい?まで、休憩場所には困らなそう。

ルートの多くが東~北向きなので、朝の時間を除いて陽が当たらない。NDD・トップガンの辺りは風もよく通るため、比較的涼しく、雨後の乾きも早い。

逆にキング・オブ・モンキー周辺と三ツ星エリアは、あまり風が通らず、乾きは遅い印象。その証拠に、特にルート下部のコケの量が多い。

NDDやトップガンは、春・秋の涼しい時期は順番待ちが発生することも多いけど、夏は驚くほど空いている。乾き手なら十分トライ出来ると思うので、混雑が苦手な人は夏がオススメ。

Day 1

✅猿の巣(5.11a), mFL

まずは三ツ星エリアの奥にある猿の巣でアップ。昨シーズン、他の人のビレイを一度だけしているが、ほとんど覚えておらず、気分的にはオンサイトトライ。

角度はほぼ垂壁。しかし、花崗岩らしい細かいホールドで、結構難しかった。ライン取りに迷ったこともあり、かなりパンプしたけど、ギリギリ一撃。

❌ブラッドライン(5.12d), 1go

大迫力で見た目抜群のカンテライン。

下部のアプローチはゆびきりげんまん(5.11c)、キキンバック(5.11d)と共通だが、タイミングをずらせば同時トライ可能。

テラスに立った後のクリップは、上の2ルートと分かれているが、恐らく最初のライン取りは共通だと思う(テラスからカンテに直上するのは厳しそう)。難しいパートではないけど、ブラッド・ラインのクリップ位置から少し横に離れるのでやや怖い。

カンテに出てからスローピーなホールドが続き、スタンスも乏しく、早速難しい。このパートはフリクションにも左右されそうだ。

中間部はガバが続き、それなりに休めそう。

顕著なハング越えは、手のホールドはそれなりにあるものの、足をどこに置いていいのかわからない。仕方ないので、かいてぃーにバトンタッチ。

かいてぃーも苦労していたが、ハング越えは一応解決したようだ。どうやら僕は、左奥にあるガバを見落としていたらしい。足は右足ハイヒールが良さそう。

ハングを越えると傾斜は寝ているが、ホールドは細かく、足もスメアになりそうとのこと。もしかしてこのスラブが一番難しい?

すぐには落とせそうにないので、ヌンチャクを回収してもらって移動。

ブラッド・ラインも涼しい時期は混んでいる印象だが、この日は我々だけだった(ゆびきりげんまんは人気のようで、他に2パーティ)。フリクションを取るか、混雑のない快適さを取るか、悩ましい。

❌ムーラン・ド・ラ・ギャレット(5.12c), 2go

NDDやトップガンのすぐ上、アップで人気のトレビの泉(5.10a)と下部は共通。

他にも同じ取り付きで、オスティカ・アンティカ(5.11a)、オール・オア・ナッシング(5.12d)もあり、計4ルートに分岐している。ムーラン・ド・ラ・ギャレット(5.12c)は4本の内、一番左のルート。

アップの時間帯のトレビの泉を除き、それほどトライする人は多くなく、4ルートが重なっている割に混雑は少ない印象。

もちもと5.12a?b?だったようだが、ホールドが欠けた?という話もあり、瑞牆本では5.12cになっている。

トレビの泉のラインと分かれてからも、しばらくはガバガバ。左にトラバースし、緩い凹角に入る部分から急にホールドが細かくなる

ここから2クリップ、僕の場合は約8手がほぼ全て。特にその内の2手は強度のあるデッドで、取り先もピンポイントで難易度が高い。

この核心はほぼ垂直で、細かいカチ中心(ポケットもあり)だが、どれもそれなりにインカットしている。指皮には厳しいけど、比較的夏でもトライしやすいと思う。風がよく通るためか、フリクションも思ったより良かった。

しかし、8手の内の1手がどうしても出来ない。スタンスがしっくりこなくて、壁から剥がされてしまう感じ。保持力だけでは登らせてもらえない。

核心を抜けてから終了点までも簡単ではないけど、恐らく落ちないだろう。同じグレードのNDDと比べ、持久要素は低いけど、その分核心の強度が高い。

2便出しても解決できなかったので、この日はこれにて終了し、キング・オブ・モンキーへ移動することに。

❌キング・オブ・モンキー(5.11d), 3go

2本続けて敗退したので、お土産を持って帰りたい。

キング・オブ・モンキーの取り付きに到着すると、知り合いのかおりさんの姿が。ちょうどキング・オブ・モンキーにヌンチャクを掛けようか迷っていたらしい。

きい
きい

それなら任せてくださいよ!サクッと掛けて来ますよ!(まぁ5.11だしね、なんならmOSもあるかも)

そしたらなんと下部のアプローチで落ちた。ライン取りが違っていたようだ。気を取り直してヌン掛け再開。

しかし、3P目クリップ後、核心部と思われる前傾壁パートが難しい。とりあえずエイドで抜ける。

上部は傾斜は落ちるが、ホールドが悪くなり、スラブフェースといった感じ。テンテンながら何とか終了点へ。

取り付きまで下りると、「悪そうなのでまた今度にしますw」とかおりさん。僕のグダグダの登りで印象を悪くしてしまったようだ。笑

核心のムーヴを解決すべく2便目。核心部の前傾壁には、下引きのインカットカチが続いているが、傾斜とフットホールドの悪さを考えると保持り切れる気がしない。

結局、選んだムーヴはランジ。取り先はドガバだけど、離陸の時の手は悪く、トップガンの第一ランジを思い出す。ちなみにキング・オブ・モンキーのこのランジは、スタンスもそれほど良くない。このワンムーヴだけで5.11dある気がする。

困ったら飛んで解決しがち…

3便目でRPを狙うが、ヨレていて離陸すら出来ず。ムーラン・ド・ラ・ギャレットでかなり探ったので仕方ない。

それにしても、ランジの核心後から上も5.11後半あると思うんだけどな。レストは結構出来るので、持久要素はほぼ加味されないということなのだろうか。

持久要素が極めて小さいルートでは、一番難しいパートのボルダームーヴのグレード=ルート自体のグレードとなる場合もあるようだ。特に傾斜が緩い花崗岩では時折目にする。

Day 2

✅真実の口(5.11a), reRP

まずはこの四つ星ルートでアップ。

登るのは3回目だが、やはりいいルート。核心はあまり覚えてなくて、5回くらい登ったり下りたり。あやうく落ちるところだった。

2シーズン前の実力でmOSした自分を褒めたい。

アップだから登れても登れなくてもいいのかもしれないけど、アップ便で落ちると一日中精神的に引きずってしまう気がして、ついつい頑張ってしまう。笑

❌ムーラン・ド・ラ・ギャレット(5.12c), 1go(計2d3go)

前日、一手だけ解決しなかった箇所を何とかしたい。宿でYoutube見たりしつつ、試すムーヴを頭の中でいくつか準備してきた。

しかし、やはりどうやっても出来ない。体型的にどうしても窮屈になってしまう気がするし、ムーヴも苦手だ。

近いうちにまたトライするか悩みどころ。一手だけ解決すれば登れると思うんだけど、一手でも解決できないと登れないのがクライミング

もっと探れば、今の実力でも突破できるムーヴが見つかるかもしれない。でも、ボルダー力をもっとつけてから再トライすれば、今回試して出来なかったムーヴでも止まる気もする。

行き詰った時、そのルートにトライし続けるのか、あるいは一回寝かせるかの判断は本当に難しい。特にリードの場合、例えワンテンになっていても、実はそこからRPまでの距離は果てしなく遠い場合もある。

❌キング・オブ・モンキー(5.11d), 1go(計2d4go)

前日、核心のランジも含め、一通りムーヴは解決している。後は決めるだけだ。

無難にアプローチをこなして核心部へ。溜めて、飛ぶ。届いた!と思ったが、わずかに掛かった手が浅かった。無念のフォール。

まだ時間はあったので、さすがにこの日中には登れるだろうと思っていたけど、突然のスコール。

最初はすぐに止むかと思ったけど、どんどん強くなっていく。オーバーハングしていて、直接雨は当たらないキング・オブ・モンキーの核心部も、上からの流れ込みで次第にビショ濡れに。

結局、雨が止んだのは約一時間半後。どのルートもすっかりビショ濡れ。かいてぃーがエイドでヌンチャク回収してくれた。感謝。

総括

久しぶりに、これといった成果のなかった週末。まぁこんな時もあるかと思いつつ、伸び悩み感もなくはない。

本格的にクライミングを始めてから、3年ほど経った。多少のアップダウンはもちろんあるけど、外岩リードに関しては、ほぼずっと右肩上がりで実力が伸びて来たように思う。

ジムリードも徐々に登れるようになってきてたけど、ここ最近は停滞気味だ。ジムボルダーはもうずいぶん長い間、実力を維持するだけに留まってしまっている気がする。

外岩はジム以上に経験によってグレードは伸びていくと思うけど、経験による成長曲線は直に飽和していくものなのだろう。

そこからさらに上を目指すには、地力をつけるしかない。ジムトレ頑張ろう…(ジムは好きじゃないんだけどなw)。

僕はジムはトレーニングと割り切っていて、登れても登れなくてもどっちでもいいやと思ってきたけど、そういう姿勢が良くないんだろうな。ジムのグレードが行き詰まるということは、そのうち岩でも限界が来るということなのだろう。

おまけ(グルメ情報)

突然のスコールによる撤退。植樹祭駐車場まで下りると、すでにアスファルトは乾いていた。

まだ16時過ぎで夕飯には少し早かったけど、せっかくの早上がりなので、「みずがき食事処」に寄って帰ることに。我々は普段、不動沢駐車場の最後の一台になることも少なくない。いつも帰る頃には、すでに閉まってしまっているのだ。

この日は野菜天丼をチョイス。なかなかご飯に辿り着けないくらいの野菜・山菜・キノコがのっている。美味しくて食べ応え抜群。

また難しいルートを登って、鹿ハンバーグ定食で自分にご褒美をあげたい。

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ABOUT ME
きい
きい
登ったり滑ったりする人
1988年生まれ、愛媛県出身
東京の北西部に住み、週末は専らさらに北や西に出かける
仕事は電機メーカーのエンジニア
クライミング:2021年からリード&外岩を始めて本格的に
スキー:2017年からバックカントリーにハマる
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