【御前岩】Regime du Docteur Meiji(Day1)

きい

クライミング日:2024年10月27日(日)

今回のクライミング

前日土曜は榛名黒岩(以下の記事参照)、日曜は瑞牆で登る予定だったけど、結構移動が大変。

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そう思っていたら、直前でお久しぶりのAraiくんから、御前岩で登らないかという連絡が。願ってもない話で、2つ返事でOK。

先週末、今シーズン初の御前岩。その日はアスリーツボディ(7c+)を登った(以下の記事参照)。

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今日はアスリーツとのグレード感の比較でも気になっていた、Dr.メイジ(8a)に初トライ。

染み出しの状況

この1週間も何日か雨の日があったようで、なかなか晴れが続かない。二子山・弓状エリアは、二段岩壁以外まだ厳しいらしい。

ドラゴンロック
1週間前(10/19)のドラゴンロック

ドラゴンロックはまだ濡れているルートが多いが、先週に比べると乾いてきた。出だしが濡れてるように見えるけど、蒙古タンメン(7a+)は何人か取り付いていた。

エレファントロック(東面)

エレファント東面・北面は概ね問題なし。

この日は気温もちょうど良く、日中は雨の心配もなかったので、先週に比べるとかなり人が増えた。

✅ハートブレイク(6c+), Re

いつものアップ。

昨日、榛名黒岩でのエンド・オブ・ア・レインボーのダメージを引きずっているのか、体にキレがない。

❌Regime du Docteur Meiji(8a), 4go

ルート解説

アスリーツボディ(7c+)の左隣のルートで、よくグレード感を比較される。Dr.メイジの8aは甘めという声が多いみたいで、アスリーツよりも苦労せずに登れたという話も少なくない。

終了点を除き、全部で9クリップ。30m近い長さのあるルート。

取り付きは、お立ち台のような岩から乗り移るパターンと、地面から登る2通りがあるみたい。1P目が結構高いので慎重に。

4~5P目くらいまで岩が逆層気味で、スローピーなホールドが多い。

5~7P目は比較的易しい。

8P目の前後が核心。小ハングを乗っ越し、力を使う8P目のクリップ。そこから右上の三角形ホールドを取るムーヴが一番強度が高いだろうか。さらに、地面から見てもよく目立つ、白くて丸い出っ張りガバを取るまでの6手くらいは、どこでも落ちられる。

核心のホールド自体は悪くないんだけど、一手一手距離がある。女性の完登も少なくないルートだと思うんだけど、小柄な人はどう登ってるのかな?結構傾斜もあり、ヨレているとキツい。

8~9P目は地面から見ると、かなりランナウトしている。ハングしているから恐らくクリーンフォールだし、9P目に近づくとガバになるから、実質的なリスクは高くないと思う。

終了点手前は基本的にガバだが、繋げると十分落ちられる。

出だしから終了点まで、楽勝といえるパートがなく、30mしっかりクライミング。休みどころはいくつかあるが、完全レストといった感じではない。

ルートの大半部分は難しくなく、核心部に強度が集中しているルートも多い御前岩で、貴重な持久系ルート

トライ

1便目

どこから取り付くか迷ったけど、岩の上に立ったら右手がガバコルネピンチに届いた。このホールドだけ濡れててちょっと怖いけど、無事1P目にクリップできて一安心。

2P目もマスターだと結構大変。リーチがあって良かった。

しかし、ここから続く逆層スローピーホールドがどれも激悪っ!ここって核心じゃないよね!?

5P目まで複数のブランクパートを残しつつ、なんとか到達。ここからはホールドがポジティブになるけど、傾斜が少しずつ増してきて疲れる。

7P目に辿り着き、ようやくここから核心部。「え?めっちゃホールド悪いんですけど?」。全く出来きないので一旦下りる。

1便目の感触としては、1mmも登れる気がしない。

たまたまその場にいたMattから、「1便目は自分もそんな感じだったけど、2便目は全然感触変わるよ」という言葉が。そういえば、他の人からも同じような話を聞いたことがある。

2便目

半信半疑の2便目。

逆層スローピーホールドがめっちゃ持てるー!Mattの言葉は本当だった。

正確に言うと、ホールドは相変わらず悪いんだけど、ここは傾斜がない割にガバ足。それほど手で持つ必要はなかったのだ。

核心ムーヴはAraiくんに教えてもらい、悪いホールドをすっ飛ばし、距離出しムーヴに変えたらあっさり解決した。

そしてランナウトパートへ。下から見た時ほどではないけど、8P目から見上げると、9P目はかなり遠くに見える。意を決していざ。

ここもそれほど苦労せずに解決。「白くて丸い出っ張りガバ」では、かなりロープが出た状態でレストすることになるが、その先も9P目までは見るからにガバなのでまあ問題ない。

穴の中に吸い込まれていくようにして、ようやく下からは見えない終了点へ。

絶望的だった1便目からは考えられない進歩。不思議なルートだ。

3便目

ブランクパートはなくなったものの、ムーヴはまだ粗削り。そして何より探り便でかなり消耗してしまったが、ここから狙っていく。

しかし、下部であっさりフォール。4便目に懸けてそのまま下りようかと思ったけど、ワンデイの可能性はかなり低そうなので、次回に向けてムーヴの精度を上げる方向に変更。

3テンくらいでトップアウト。

夏の間は花崗岩が中心で、どうしても短めの垂壁が多く、上部のハングパートで背筋がヨレ死んだ

4便目

もはや筋トレ便になりそうな気しかしない最終便。しかし、こういう気楽なトライで登れることもある。登る前から諦めてはいけない。

すると、初めて下部が繋がり、6P目まで到達。しかし、あまり休めないまま7P目にクリップ。その後、核心の入口でフォール。

ハングドック後、もう1回落ちたけど、1テンに近い2テン。疲れ具合を考えると、もっと抜けるのに苦労するかと思ったけど、かなり省エネで登れるようになってきた。

あとは核心前にもう少し休めれば、次回決められそうだ。

ふりかえり

あわよくばワンデイを狙っていたけど、探り終わった時には体も終わっていた。

核心はアスリーツより簡単だけど、核心以外の部分がずっとそれなりに難しい。どうしても、下から上までムーヴを作るのに時間がかかる。

一部の強い人しか関係ない話かもしれないけど、恐らくオンサイトしやすいのはメイジ。アスリーツは初見だと核心で落とされる可能性が高い。

一方で、2撃とかワンデイしやすいのはアスリーツ。核心さえ解決できれば、あとはアドリブで押し切れる。

ちなみにイケメンAraiくんは、この日WENDE(8a+)にトライ。ずっと核心で落ち続けていたけど、最終便でついに解決!

2人とも、この日RPとはならなかったけど、次回に向けて手応えが得られて良かった。

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ABOUT ME
きい
きい
登ったり滑ったりする人
1988年生まれ、愛媛県出身
東京の北西部に住み、週末は専らさらに北や西に出かける
仕事は電機メーカーのエンジニア
クライミング:2021年からリード&外岩を始めて本格的に
スキー:2017年からバックカントリーにハマる
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