クライミング日記

【瑞牆】LOL完登!A Wishド敗退

きい

クライミング日:2024年9月21日(土)

今回のクライミング

秋分の日の三連休初日。先週月曜も祝日(敬老の日)で、2週続けての三連休、シルバーウィーク後半だ。

秋雨前線の影響で、コロコロと予報が変わったが、土曜と月曜は大丈夫そう。9月も後半だというのに、平日は猛暑日もあったが、ちょうど週末から気温も落ち着きそうだ。

土曜日は日帰りで、あとは決めるだけのLOL狙いでカンマンボロンへ。ハイシーズンが近づいてきて、砂のエリアには強者が集まっていた。

過去のLOLトライの記事

Day 1
【瑞牆】LOL(Day1)とブラッド・ライン(Day3)
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Day 2,3
【瑞牆】一気にムーヴ解決!LOL&ブラッド ・ライン
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✅LOL(5.12d), 2go(計4d12go)

先週の三連休でムーヴが固まり、あとは繋げるだけになった。9/16(月・祝)はかなり惜しいトライだったけど、後半核心でフォール。午後から雨が降り出したため、仕方なくヌンチャクを残置していた。

チップの駐車場からアプローチ。ようやく朝は少し肌寒く感じるようになった。秋の空気を感じる。

ヌンチャクは掛かっているので、1便目はアップ兼ムーヴ確認。まだコンディションはピークではないようだけど、先週までに比べると明らかにフリクションがいい

アップのつもりだったけど、気付いたら後半核心に到達。大してパンプもしていない。しかし、実質最後のワンムーヴとなる足上げでフォール。せっかくならこの便で決めてしまいたかったが、この日のRPを確信した

気が早るが、しっかり休んでから2便目。変な気負いや緊張もなく、この便でしっかり決めることが出来た。

ほぼ垂直で、結構休みどころも多いのだが、繋げるとしっかりパンプする。最後のヌンチャクにクリップし、一旦ノーハンドに近いレスト。そこから終了点までのランナウトがまた怖い。ここは落ちないけど慎重に。

特に後半はスローピーなホールドが多く、コンディションの影響は大きいと思う。Day 1はかなり難しく感じたけど、それなりのフリクションの日に登れてしまうと、やはり5.13はなく5.12dが妥当と感じる。

LOLの取り付き・ビレイポイントに上がるためのFIXロープがかなり痛んでいたが、この日かいてぃーが交換してくれた。

❌A Wish(5.13b), 1go

LOLを無事RPし、ようやく本命のルートにトライ。瑞牆本でしゅんたろーさんがこのルートを登るカッコいい写真を見て、良い時期が来たらトライしたいと思っていたのだ。

はじめての風のエリア

カンマンボロンは、砂のエリア、風のエリア、太陽のエリアの3つに分かれている。A Wishがあるのは風のエリア。他の2つは行ったことがあるが、風のエリアははじめて(カンマンボロン自体へのアプローチは以下の記事参照)。

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3つのエリアの中心に位置するコルから、塩ビ管で作られたハシゴを登る。そこからさらに数十メートルほど急登を歩くと風のエリア。

平らなスペースは多少あるものの、あまり広くないため、複数のパーティーが重なると窮屈かもしれない。

風のエリアから砂のエリアに行く場合、A Wish横のFIXロープから懸垂すると、LOLの取り付き・ビレイポイントに下りられる。かなりの急斜面なので、下り専用と考えた方がいい。

ルート解説

A Wishは、風のエリアの左端に引かれたルート。取り付きのすぐ横は急斜面なので、ロープを結んだり準備する時は慎重に。どの位置でビレイするか悩ましい。

3P目くらいまではガバ繋ぎのアプローチ。ルートを上下に二分する小ハングが近づいてくる。このハングを挟み、上側は岩の色が黒く、下側はオレンジ色をしている。コントラストが美しい。クライミングの内容も、上部と下部で大きく異なる。

ハングの手前はアンダーフレークを繋いでいく。手はガバなのだが、フットホールドが乏しくスメアリングになり、かなりパワーを使う。

ハング越えは左の方に顕著なガバ足があるが、ホールドが急に悪くなり、どう立ち上がるか悩ましい。

後半はパッと見ではホールドが見当たらない。ヘソのような窪みをジワジワ繋いでいく、花崗岩特有のフリクションクライミング(だと思われる)。

僕は上まで抜けることが出来なかったが、同日トライされていた方の話では、「ハングから終了点までずっと核心」らしい。

ド敗退

先にトライされている方がいたので、ヌンチャクをお借りしてトライ。

序盤は簡単だが、小ハングが近づくにつれて難しくなる。下向きのフレークはガバだが、アンダーなのに足がない。「力 The 大岩」もこんな感じなのかな?テンションムーヴではあるが、フルパワーでなんとかこなすことは出来た。

ルーフ越えで行き詰る。左にあるガバ足に足は上がったが、体を引き上げられず、次のホールドに手が届かない。

とりあえずエイドで抜けて上部へ。ホールドと言えるのかも疑わしい窪みに、チョークが乗っている。一目見てわかった。これ、自分には絶対無理。

経験があるルートでいうと、小川山・屋根岩5峰の空中決戦(5.12a)や、こんにちはおっぱい(5.12b)が近いだろうか(以下の記事参照)。

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同じようなタイプと思われる5.12bが出来ないので、当然5.13bは出来ない。A Wishは僕のティックリストから、当分外れることとなった。笑

✅NEXT LEVEL(5.11d), 1go(計2d2go), mRP

帰る前にちょっとエンクラ。7/13(土)に1度だけトライした、太陽のエリアにあるNEXT LEVELに再トライ(以下の記事参照)。

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前回は岩茸やコケが多かったのだが、かなり綺麗になっていた。誰か掃除してくれたのだろうか。自然にこんなに綺麗になることってあるのかな?

なんとなく核心やライン取りは記憶にあるが、細かい部分は覚えていない。岩茸やコケはかなり減っていたものの、相変わらずチョーク跡はほぼ皆無。

マスターで取り付く。微かな記憶を頼りに高度を伸ばす。後半はかなり迷ってパンプしたが、なんとか最初の「Rainbow(5.11c)」終了点に到達し、一旦完全レスト。ここからNEXT LEVEL(5.11d)終了点までの方が長いのだが、グレードは1つしか変わらない。「ということは上部はただのビクトリーロードなのでは?」と思っていたが、そんなことはなかった。笑

前回はRainbow終了点で下りたので、ここからは実質オンサイトトライ。下部とは違い、この日も岩茸の量が多く、ホールドもザラザラして汚れている。もちろん、ほとんどチョーク跡はない。

まずは2つのアンダーフレークを効かすための立ち上がりがポイント。壁が汚れていることもあり、フットホールドが見つけづらい。

そこから先も、結構ホールドが細かく、思いの外パンプする。終了点が近づくと傾斜が落ち、ホールドも大きくなってようやくウイニングラン。

下部のRainbowは細かく掛かりの良いホールドを繋ぎながら、バランシーなムーヴが要求される。上部はスタンスが重要で、花崗岩らしい内容。隣のLIFE LINE(5.12a)が人気のようだけど、NEXT LEVELもなかなか良いルートでした。

NEXT LEVELのグレーディングに関しては、モツランドのポパイ(5.11d)にトライした時のことを思い出した。このルートは、下部が大人気のプラチナム(5.11c)で、その終了点で一旦完全レストできる。上部だけでも同じく5.11cくらい(NEXT LEVELの上部はそこまでではない)あるように感じたが、グレードは1つしか変わらない。完全レストを挟んでルートが二分される場合、グレードの考え方はマルチピッチに近いのかもしれない。

ふりかえり

夏の5.12-を中心としたエンクラから、秋のハイシーズンに5.13を狙うための繋ぎとして考えていたLOL(5.12d)。

思っていたより苦戦したけど、この日はしっかり決められて良かった。

一方で、この秋に打ち込むルート候補の一つとして考えていたA Wish(5.13b)は、1便で候補から外れてしまった。笑

LOL以上に苦戦しているが、まずはブラッド・ライン(5.12d)をなんとか登りたい。それから小川山・ゴジラ岩のちゃびんば(5.13b)かなぁ。この日、砂のエリアにいたクライマーさんから、金メダル(5.13b)がかなり面白いという話も聞いた。

帰り際には風が強くなり、フリースを着ていても寒かった。先週まで夏だったのに、こうして季節は急速に進んでいく。瑞牆・小川山の秋はあまりにも短い

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きい
きい
登ったり滑ったりする人
1988年生まれ、愛媛県出身
東京の北西部に住み、週末は専らさらに北や西に出かける
仕事は電機メーカーのエンジニア
クライミング:2021年からリード&外岩を始めて本格的に
スキー:2017年からバックカントリーにハマる
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