【小川山】ビショ濡れのカントリーロード(屋根岩1峰)

takusuku

クライミング日:2024年6月29日(土)

アプローチなど

今回のクライミング

メンバーはかいてぃー、僕、そして久しぶりのみずかみさんの3人。

屋根岩1峰は初めて。

カントリーロード(5.12a)、ムーランルージュ(5.12a)あたりを狙っていきたい。

アプローチ

廻り目平の大駐車場に車を止め、パノラマコースを反時計回りに行くのが最短のようだが、途中でハシゴ登りなどがあるらしい。

パノラマコースを時計回りで行ってもそれほど距離は変わらず、こちらは歩きのみでいけるそうなので、今回はこちらのルートで行ってみた。

ただ、途中でパノラマコースを外れてしまったようで、気付いたら水晶スラブに。結局、反時計回りのコースに合流。

カントリーロードやムーランルージュがあるのは、屋根岩1峰の中でも、メインウォールと呼ばれるところ。

すぐ近くの純情岩から行けるようだったので、こちら経由で向かったが、すぐ横が切れ落ちた急登で結構怖い。荷物を背負った状態で登るのは結構大変そうだったので、一旦パノラマコースに戻り、直接メインウォールに向かう踏み跡を辿った。

帰りはパノラマコース(時計回り)から迷わず帰れたが、下りでも20分近くかかったと思う。迷わなくても登りは25分くらいだろうか。思ったほど近くないな。

天気とコンディション

約1週間前に梅雨入りし、蒸し暑い日が続いている。

前日の金曜は大雨だったようだ。それでも日付が変わる前には止む予報だったのだが、おがわやまだよりによると、朝まで降っていたらしい。

さらに、当日土曜も午後から雨予報が出ている。

梅雨時は予報もコロコロ変わるし、当たらないよね

基本的に、休日ジムという選択肢がない僕は、それでも諦めずに廻り目平へ。思った以上に空いている。みんな冷静だね。

屋根岩5峰ゴジラ岩なら、すぐ乾くことは知っている。ただこの日は、午後からまた雨が降る予報。アプローチはなるべく近い方が良い。

マラ岩は悪くないだろう。でも最近行ったばかりだしなぁ…。

そんなこんなで、まだ行ったことはないものの、乾きが早そうな屋根岩1峰ダメ元で行ってみることに。

上で書いた通り、アプローチで少し迷ったが、道中の岩はすべて濡れている。まぁそうだよね。

屋根岩1峰メインウォールへ到着。比較的マシではあるが、やはりどのルートも濡れている。さて、どうしたものか。

ムーランジュールのある南面

この日は清里に泊まり、翌日の日曜は別メンバーと瑞牆の予定なので、東京に帰る訳にはいかない。勝沼まで戻ってActiv-Aでジムトレという手もあるが、移動距離を考えると非常に面倒くさい

きい
きい

まぁ濡れてるけど危なくない程度に登ってみるか!

こうして、この日の目標はRPではなく、ケガをしないことになった。

花崗岩て触ってみないと濡れてるか分からない部分もあるんだけど、割と乾いてる部分もあるように見えるカントリーロードをみんなで触ることに。

【エリア解説】屋根岩1峰メインウォール

ルートの長さは15mくらいまでだが、6本あるスポートルートは全て5.12以上と、高グレードが揃っている。

以前はヤッホー元気(5.10b)もオールボルトで登れたようだが、現在はトラッドルートになっており、アップが悩ましいエリア。近くの純情岩などにアップで寄るのもありかもしれない。

休憩場所となる東面には、それなりに平らな場所もあり、何パーティも重ならない限りは快適。朝の短い時間を除き、日陰になるので涼しい。

今回トライしたカントリーロード(5.12a)、有名な力 The 大岩(5.12d)はこの東面にある。

ムーランルージュ(5.12a)があるのは南面のため、朝と夕方以外は陽が当たり、夏は暑そうだ。

東面へのアプローチの際、ムーランルージュの下にあるフィックスロープをトラバースするが、ここは足が悪くて結構怖い。自信がなければ先にハーネスを履き、セルフを取った方が無難かも。

カントリーロード(5.12a)

ルート解説


トポにも書かれている通り、パッと見はそれほど難しそうに見えないが、 実は結構被っていて、出だしから最後まで抜きどころのない持久系。 要所要所でガバも出てくるが、バランスが悪くてそれほど休めない。

色々な種類のホールドやムーヴがあり、登っていて楽しい。 ジャミングなどのクラック技術(ワイドも含めて)があると、割と簡単かもしれない。

他のブログで3-4P目がランナウトしているとの情報があるが、ここはリボルトの際に1ピン足されたようだ。

現在も4-5P目は割と離れている。実質的な危険はあまりなさそうだったけど、カムが決まったので一応入れておいた(確かC05かC075だったかな)。

初めてのカム

僕はトラッドは(今のところ)やらないため、カムやナッツなどのナチュプロは使ったことがない。

しかし、小川山や瑞牆のスポートルートの中には、ボルトを基本としながらも、明らかにカムの使用を前提としたボルト配置になっているものもある。そうではなくても、ランナウトしたパートでカムを使うことで、安全度を上げることができる場合も(カントリーロードはカム必須という感じではないため、後者だろうか)。

カムが使えない(というか、そもそも持ってない)ため、上記のようなルートはこれまで避けてきた。しかし、今回はメンバーの中に、トラッド経験者のみずかみさんがいる。せっかくなのでカムを借り、使い方を教えてもらうことに。

カム講習は意外にも1分で終わってしまった。「カムを入れたら、まず手で引っ張って、ちゃんと効いてるか確かめてね」と。ふむ。

講習を終え、カムをハーネスにぶら下げ、意気揚々とルートに取り付く。カムを使うパートは4-5P目で、もし外れたとしても、グランドすることはなさそうだ。

そんなこんなで、あらかじめ目を付けておいた、カムがセットできそうなクラックに到着。ただし、思っていたより体勢が悪いし、ホールドも濡れている

とっさにカムを差し込み、即座にA0。講習で学んだことは活かされなかったが、幸運にもカムは素人目にもわかるくらいバチ効きだった。

こうして、僕のカムに対する信頼は確立されたのであった。

成果と進捗

1便目
濡れ具合チェック&ヌン掛け

他のルートも濡れているので、アップもなしで取り付く。リスクも大きいし、オンサイトは捨て、まずは安全最優先でヌン掛けに専念。幸い、クリップホールドはそれほど濡れていない。RPはともかく、それほど怖い思いはしなくて済みそうだ。

2便目
ムーヴ作り

相変わらずしっかり濡れているが、一通りムーヴは作れた。濡れてても花崗岩てそれなりにフリクションあるんだね。

3便目
RP狙い

かつてないほどチョークアップしながら下部を抜ける。繋げるとかなりヨレそうな印象だったけど、意外に余力を残して上部へ。しかし、より確実にいこうと思ってアドリブを入れたところ、その後の手順が崩れてフォール。やってしまった…。

4便目
まさかの…

今度こそ最初に決めたムーヴで、しっかり落としたいところだ。ただ上部に入る段階で、明らかにさっきの便よりヨレている!そして最初に決めたムーヴでフォール。楽勝ムードから一変。決めるべき便で決めないと、こういうことになる。

5便目
RP

他の2人には申し訳なかったが、一人だけ30分レストさせてもらって泣きの一便。今度は出だしからヨレを感じる。さらに、水がどんどん下がって来たのか、下部は朝より濡れている。ただし、さすがに5便目なので、ムーヴはほぼ自動化。やはり上部はキツかったけど、意地のRP

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ABOUT ME
きい
きい
登ったり滑ったりする人
1988年生まれ、愛媛県出身
東京の北西部に住み、週末は専らさらに北や西に出かける
仕事は電機メーカーのエンジニア
クライミング:2021年からリード&外岩を始めて本格的に
スキー:2017年からバックカントリーにハマる
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