国内ツアー

【鍋倉山】5月でも滑れる!朝活で行けちゃう新緑のブナの森

きい

山行日:2025年5月18日(日)

今回のBCスキー

冬にお世話になった斑尾のヤベー宿

そこで開催された、ACL再建者達の集いに参加させていただいた。

ACL再建ニキズミーティング

僕の前十字はまだ無傷だけど、スキーヤーには非常に多い怪我。後学枠として、ニキ達に教えを乞うてきた。

内側側副靱帯損傷の経験

僕のスキーでのそれなりに大きい唯一のケガは、2016年に遡る。当時はまだパーク中心だったので、たまに埼玉クエストというオフトレ施設でキッカーの練習をしていた。

これは人口芝で作られたキッカーを飛び、エアーマットの上に着地するというもの。リップでめっちゃまくられたりしても、基本的には安全だ。そう、マットの上に着地する限りは…。

その時のことはハッキリ覚えていないのだが、恐らく油断していたのだろう。特に回そうとした訳でもないのに飛び出す前にバランスを失い、マットがない明後日の方向にテイクオフ

そのまま地面に叩きつけられれば、二度とスキーは出来ない体になっていたかもしれない。しかし、不幸中の幸いと言うべきか、落ちた場所はマットと地面の間に設置された、落下防止用のネットの上だった。

しかし、たわみのあるネットだったので板が外れず、ヒザが変な方向に曲がってしまった。診断結果は、内側側副靱帯の損傷。

最初はヒザに水が溜まり、病院で抜いてもらったが、特に手術などはなし。前十字と違い、内側は自然に治るらしい。

1ヵ月くらいはびっこを引いていただろうか。運動できるようになるまでさらに1ヵ月。治るまで2ヵ月くらいかかったが、今は全く問題ない。

冬にケガしないためのオフトレでケガした苦い経験。

余談が長くなってしまったが、このミーティングの翌朝、他の参加者と一緒に鍋倉山へ行ってきた。

アクセスと駐車スペース

昨晩は0時過ぎまでみんな飲んでいたので、ゆっくり目に宿を8時に出発。

斑尾から鍋倉山までは、車で40分ほど。一旦麓の街の標高まで下がり、また登っていく。

冬の間は、標高550mほどの温井集落がスタート地点になるそうだが、GWには除雪が進み、約890mの場所まで車で入れるようになる。

Google Mapに従って車を進めるが、あと5分で到着するというのに、周辺にはほとんど雪がない!

しかし、そこから急激に周辺の景色が変わっていく。駐車スペースがいよいよ近づくと、「確かにこれなら滑れるな」という雪の量に。

駐車スペースとゲート
上から見た駐車スペース

30台くらいは止められそうで、我々が到着した9時前の時点ではまだ余裕があったが、準備している間にほとんど埋まってしまった。

この後、路駐も発生していて、GWを過ぎてもまだ滑り足りない人がこんなにも大勢いることにびっくり。滑り手ではなく、登山者の姿も多かったけど。

この時期滑れる場所は限られるので、自然と雪がある場所に集中するのかもしれない。

ハイクアップと滑走の様子

昨晩のメンバーがぞろぞろと集まってくる。まだ向かっている人もいそうだが、7人ほどになったところで出発。

準備中は思いのほか寒くてダウンを着用。東京はもう半袖で過ごせる日も少なくないので、寒さ耐性も失っているのかもしれない。

スタート地点から撮影

駐車スペース横の雪壁を上がり、スキーを履いて9:30頃ハイクアップ開始。

今シーズンは序盤からまとまった降雪があったので、ようやく出てきた藪もかなり寝ている気がする。

沢をつめていく

基本的には沢に沿って上がっていく。さすがに5月中旬なので、雪の上には葉っぱなどがたくさん落ちている。シールがえらいことになりそうだが、まぁ気にしても仕方ない…。

穴の開いた沢底を避けてハイクアップ

途中、大きな穴が開いていて沢底は進めなくなったので、クライマーズレフトの斜面に乗り上げる。

美しい新緑のブナの森
さすがに歩いていると暑い

この日の天気は下り坂の予報だが、この時間はまだ陽が差していた。美しい新緑のブナの森を、光と影のコントラストがさらに引き立てる。

しかし、稜線が近くなると、大量の小さな虫が顔の周りを飛び回ってうっとおしいことこの上ない。

ブンブンとうるさい上に、こめかみや耳の後ろを何カ所も刺されてしまった。ブヨか何かだろうか?

だんだん痒くなってきてテンションが下がる…。全く刺されなかった人もいたんだけど、違いは何?効くかどうかは定かではないが、虫除けスプレーを持ってくればよかった…。

稜線上を山頂に向けて最後の一登り

右手に沢を見ながら登っていくと、黒倉山と鍋倉山の鞍部に出る。ここまで来れば、山頂まではあとわずかだ。

稜線上はやや斜度が急なところもあるが、長くは続かない。

山頂到着

ゆっくり登ったが、スタートから1時間45分ほどで広くてフラットな山頂へ。

集合写真

残念ながらガスってしまって展望はないが、一緒に登った7人で集合写真。

天気が良ければ、ここでのんびりランチするのも悪くなさそうだ。

滑走準備

山頂で少し休憩してから滑走準備。

滑走開始

山頂からは巨木の谷方面に滑り、また登り返してから来た道を帰るのも悪くないそうだが、この日はそのまま戻ることに。

鞍部まではトラバース気味の移動といった感じ。山頂を踏むことにこだわりがなければ、鞍部まで登ってそこからドロップでも良いと思う。

森の中にも深い霧が…

登ったところを滑っていく。朝は晴れていたのに、すっかりガスが濃くなってしまった。滑るタイミングでガスるBCあるある

木が目標物になるのでそれほど問題はないが、オープンバーンだったら厳しかっただろう。

みんなでパーティーラン

雪は葉っぱなどがたくさん落ちているが、板が走ってスピードが出る。5月になると新たに雪が降ることは滅多になさそうなので、3・4月に比べるとストップの確率は低いのかもしれない。

大きくなったブナの根穴に注意が必要だが、樹間は広く、先月行った巻機山の井戸の壁(以下の記事参照)に比べると全然快適だ。笑

あわせて読みたい
【巻機山】春の井戸尾根BCスキー:はじめてのドローン空撮
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しかし、雪面はスプーンカット状になっており、それほど緩んでいなかったので簡単ではない。

凸凹を拾ってしまい、振動に耐えながらのスキー操作で結構疲れる。まぁそれでもストップ雪よりはずっといい。

下山後の駐車スペースにて

下の方は沢底が割れていたので慎重に。

登りでさえ短く感じた今回のルートは、滑るとさらにあっという間だった。

今回のルートと行程

駐車スペースの標高は約890m。鍋倉山のピークが1,289mなので、標高差は400mほど。

GPSログ

特別急なところもなく、一方で平坦が長く続いたりもせず、快適なハイクアップ。帰りの滑走も全く登り返しはない。

  • 9:30 出発
  • 11:15 山頂到着
  • 11:30 滑走開始
  • 11:45 駐車スペース

ゆっくり目のペースで登りが1時間45分、下りは15分。

サクサクいけば、2時間以内で行って帰ってこれる。その気になれば、朝活も可能なお手軽コースだ。

おまけ

下山後は、飯山駅近くのイナリ食堂へ。特に冬の間、多くのスノーヤーで賑わう人気の店だ。

イナリ食堂

この日も駐車スペースは残り1台で、なんとか止めることができた。

ご飯大盛

これは2月に来た時の写真だが、ハンバーグ定食をご飯大盛で注文。

ご飯大盛で+¥300はちょっと高いなと思ったけど、その量を見て納得。他のお客さんからの視線を感じながら無事完食。笑

ちなみに特盛(+¥400くらいだったかな)もあるので、自信のある人はぜひ。

フォールシーン…

帰りは最近恒例?のベースキャンプ入間で追い込み。

こういう壁に背中を向けてスタートするやつ、ハッキリ言って嫌いです。笑

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きい
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登ったり滑ったりする人
1988年生まれ、愛媛県出身
東京の北西部に住み、週末は専らさらに北や西に出かける
仕事は電機メーカーのエンジニア
クライミング:2021年からリード&外岩を始めて本格的に
スキー:2017年からバックカントリーにハマる
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