【二子山】弓状エリア:これまでに登ったルートVol.2


- トポでは二段岸壁や広場エリアは、別エリアとして記載されている場合がありますが、ここでは同エリアとして扱っています。
- グレードは、小鹿野クライミング協会がフレンチグレードを発表しているルートについてはフレンチ、その他のルートは100岩記載のデシマルとしています。
- 最初に言い訳すると、弓状に熱心に通っていた時期はグングン実力が伸びていたので、体感グレードはあまり自信ないです…。機会があればまた登り直してみたい。
- 記載順はグレード順にすることも考えましたが、僕自身の成長の記録として、登れた順番に並べてます。
- ブログが記録代わりになっている今と違って、トライ数などは特にメモしてなかったので、自信がないものについては「?」をつけています。
- また登れたルートが増えれば順次更新予定。
- [ルート名(グレード)], [完登日], [トータルの日数/便数]を記載。
23-24シーズンに登ったルート
ふりかえるな(8a), 2023/11/11, 10d30go
ルート解説
弓状の中でも一際目を引く大ハング。しかし、このルートの核心は、そのハングを抜けた先にあるフェイス部分。
以前はこの核心部にもう1本ボルトがあり、比較的ムーヴが探りやすかったようだ。初登者の堀さんによると、開拓当初このボルトはなかったものの、みんながトライしてくれなかったので打ち足したらしい。今ではすっかり人気ルートとなり、リボルトの際に開拓当時の形に戻したとのこと。
初登時はこの核心を直登したそうだが、今では右回りが主流になっている。ホールドが欠け、直登は当時に比べると難しくなっているようだが、今でもユージさんはアップで直登している。
ただ結果的に、偶然の産物かもしれないが、右回りのラインはかなり面白いと思う。ランナウトした中でデッドムーヴがテンポ良く連続し、高度感・露出感抜群のギャラリールートになっている。
ちなみに、核心部でフォールした時、後ろを振り返るような落ち方になることからこのルート名が付けられた、という話をよく聞く。しかし考えてみると、そもそも初登時は右回りではなく直登している。
気になって堀さんに聞いてみたところ、「Don’t look backって曲名を日本語にしただけだよ。みんな考え過ぎ(笑)」と言っていた。
完登までの道のり
これまでトライしてきた弓状のルートは、繋げることには苦労するものの、最初からムーヴは一通りできた。しかし、ふりかえるなはまずトップアウトするのが大変だった。
核心部でフォールすると墜落距離が長くなるため、ポンプアップ&ゴボウでの登り返しが過酷になり、必然的に1トライあたりの核心の練習回数が少なくなる。
また、弓状の中で一番早く染み出すため、昨シーズンは途中でトライを断念した。
23-24シーズン初日にRP。夏の間の花崗岩修行でフットワークが成長したこともあると思うが、ヒールフックしている人が多い核心部のムーヴを、トゥフックに変えたことが大きかった。
体感グレード
僕の体感としてはHard 8a。ハングまではおそらく5.11前半で、ノーハンドレストも可能だが、核心部が難しい。任侠の核心が3級だとすると、ふりかえるなの核心は1/2級くらいだろうか。
明らかに背が高い方が有利な任侠道に対し、ふりかえるなではやや窮屈なムーヴもある。女性クライマーからは、「ふりかえるなの方が登りやすかった」という声もよく聞く。
ようこそ!Tウォール(5.13a), 2023/11/26, 8d24go
ルート解説
ルート名は「ようこそ!ベースキャンプ」ではなくTウォール。笑
下部は弓状でよくあるコルネ主体のオーバーハング。ただし平均以上に縦ホールドが多く、左右の切り返しの連続でしっかり疲れる。
2つの大穴ではニーバーを使うことでノーハンドに近いレストになるが、前腕を休められる代わりに体幹を消耗するので、長くいればいるほど良いという感じでもない。
そして「かぶったスラブ」の異名を持つ核心。もはやかぶってるのか寝てるのかよくわからないけど、なぜかここだけ急に小川山!繊細なホールディングとフットワークが求められる。
最後はスリリングなマントル返し。終了点にクリップするまで気が抜けない。
完登までの道のり
一般的な核心ムーヴの右足ハイヒールは、巨人の僕には合わなかったようで、最初数日トライした段階で諦めようかと思った。よく言われている通り、簡単そうに見える右回りは、実はもっと難しい。
そんな中、色々試している最中に巨人ムーヴを発見!僕が知っている限りでは、他には誰もやっていないムーヴ。こういうのは嬉しい(そもそもリーチ的に挑戦権ある人自体少ないムーヴだと思うけど)。
ムーヴが完成してからも、繋げるのは簡単ではなかった。下部は寒くて手がかじかむのに、陽当たりが良い上部の核心はヌメる。良いコンディションを掴むのも難しい。
2つの大穴でのニーバーレストは、徐々にコツをつかんだ。とはいっても、両足ニーパッドでなんとかRP。
体感グレード
任侠道やふりかえるなと同じグレード帯で、フレンチでいうと恐らく8a。大穴レストまでで恐らく5.12b、核心の難しさはふりかえるなと同じくらいだろうか。もしも大穴レストがなかったら、5.13後半になるだろう。
定番核心ムーヴの右足ハイヒールは、背の低い人の方が有利かもしれないが、その後のムーヴがやや遠くて苦労しそう。そういう意味では、リーチ差は比較的出づらいルートかもしれない。
藍より青く(7b), 2023/11/26, 1d2go
ルート解説
隣のオ・ララーやノースマウンテンに比べるとトライする人は少ないが、しっかりムーヴがあって楽しいルート(以前に比べると最近は人気のようだ)。
大きく分けて3カ所?難しいパートがあり、それぞれの間にレストポイントがあるという構成も良き。
下部は一見ただのアプローチに見えるが、実はそこまで楽勝ではないので要注意。
完登までの道のり
Tウォールを午前中に登り、その日の午後にRP。成長を感じる二撃。
体感グレード
ノースマウンテンよりも難しいという声もよく聞くが、僕は得意系(というかリーチ差が出やすいルート?)だったのか、同じくらいか藍青の方がやや易しく感じた。
とはいえ、もともとの5.11cは明らかに辛くて、7bは妥当に感じる。
サバージュ(8a+), 2024/1/4, 10d35go
ルート解説
弓状では珍しい下部核心。スローピーな1.5本指?ポケット、そして甘いピンチ、いずれもフリクションに大きく左右される。核心後もまったく簡単ではなく、大穴取りで落とされる人も多い。
旧ババージュ終了点付近のレストは、正真正銘のガバとガバ足。ただし、ノーハンドレストとは明確に違う。「せっかくババージュパートを抜けたのに上で落ちたくない」というプレッシャーとの戦いもある。
以前はトライする人は稀だったそうだが、その内容は極上で、近年はその噂を聞いた人達によって人気が出ている。
完登までの道のり
核心一手目のポケットは、ジムのポケットホールドのようにオープン持ちして、パキッてしまう人が多い。僕もご多分に漏れず、右前腕の腱をやや痛めてしまったが、その反省から効率的な持ち方を練習した。
しかし、核心部の8手ほどは、本当にどこでも落ちられる難しさで、なかなか繋がらない。僕は寒がりかつ乾き手で、いつもは気温が低い日よりも暖かい日の方が体が動いて登り易いと感じている。しかし、サバージュをトライしている時はとにかく冷えて欲しいと思っていた(二段岩壁は陽当たり抜群で、冬でも晴れるとポカポカ)。
ババージュパートの上部は、僕は比較的得意だったが、それでも繋げると大変。100岩に「しないほうが充実する」と書かれている足のフックレストは全然簡単ではなく、むしろ出来ることならやりたかった。
ようやくババージュパートを抜けた2023年の年末。サバージュパートでは落ちないと思っていたが、やはりRPがかかって動きが硬くなったのか、無念の年越し。
2024年の正月明け、のんびりした空気が流れる弓状で、最高のコンディションに恵まれてRP。
体感グレード
高グレードの経験が少ないので難しいが、8aだと思っている任侠道、ふりかえるな、Tウォールよりもワンランク上に感じた。8a+は妥当だと思う。
ちなみに、サバージュパートだけ切り取ると、おそらく5.12aくらい。しかし、ここで1,2回落ちる人は決して珍しくなく(7回落ちたという人がいたが、それはさすがに多過ぎw)、ババージュパートをはじめて抜けた便で決められる人は、おそらく2人に1人くらいだと思う。
トレゾーオンフィ(7c), 2024/3/16, 3d10go
ルート解説
2022年、二段岩壁再生整備の際に新たに引かれたルート。フランス語で「埋もれた宝」という意味らしい。
下部は掛かりは良いものの、細かいホールドで指先に力が入る。シビアな4クリップ目をこなしてからボルダームーヴの核心。スタンスが悪く、ここだけやっても結構難しい。
核心を抜けるとスメアリングでのこれまた怖い5クリップ目。そこから数手先までこれといった休みどころがない。
上部は比較的易しくなるが、下部のダメージを引きずりながらパンプとの戦い。体勢を工夫して、上手くレストを入れつつ登りたい。
総合力が求められるルート。
ロクスノのトポには限定についての記載があるが、僕の感覚では普通に登ると気にならないと思う。
完登までの道のり
寒がりな僕は冬の間専ら、暖かい二段岩壁のルートばかり登っていた。しかし、サバージュを登ったことで、僕の実力で無理なく登れるルートは残りわずかに。そのため、しばらく他の岩場に通っていた。
だいぶ暖かくなった3月に戻ってきたが、選んだのは結局また二段岩壁のルートだった。
トレゾーオンフィは下部はそれほど難しくないのだが、核心がハードで、そこまでのわずかな消耗でさらに確率が下がる。
トライ3日目にようやく核心を抜け、その便でキッチリRP。
とても良いルートで、トレゾーオンフィ(埋もれた宝)という名前は実にマッチする。
体感グレード
7cとしては難しめで、おいしいよーなどと比べても、難易度はそれほど差がないと思う。
ちなみに、核心部は横リーチがかなり必要な印象で、女性などはかなり難しく感じそう。
モダン焼き(5.12c), 2024/3/17, 2d5go
ルート解説
下部はモダンラブを登り、終了点でレストした直後に核心部。焼きパートだけでも長さがあるが、ラブ終了点からの7~8手がほぼすべて。
傾斜はそれほどないが、ホールドが細かく、そしてリーチによって全く難易度が変わる。
完登までの道のり
トレゾーオンフィが登れた日の午後からトライを開始し、その翌日にRP。
2年ぶりに登るモダンラヴは、以前よりも簡単に感じて成長を実感。ラヴ終了点でのレストは、ニーバーやジャミングでかなり回復できた。
2日連続の嬉しい成果。
体感グレード
弓状の5.12cとしては、かなり登りやすい部類に感じた。ただし、それは僕のリーチで登った場合で、女性などはまったく話が別だと思う。
核心を抜けたあとは易しいが、それでも5.11aくらいはあるだろうか。休めるところではしっかり休んで慎重に。
24-25シーズンに登ったルート
ビッグ・モモ(5.11c), 2024/12/14, mOS
ルート解説
オンサイトトライの1便のみなので多くは語れないけど、その時の印象で書いておきます。
一手一手距離があるが、中盤過ぎまでは見た目通りのガバ。終盤で急にホールドが悪くなる。ライン取りも悩ましい。
完登までの道のり
小鹿野クライミング協会の活動で、ボルト調査のために登ったルート。ただ途中から目的を忘れ、ただの奮闘オンサイトトライになっていた。笑

体感グレード
弓状にしては珍しく、無難な5.11cという印象。
25-26シーズンに登ったルート
私生活(5.12c), 2026/3/1, 3d11go
ルート解説
エリア上部に位置し、全体的に傾斜の強い弓状の中でも、一際被った部分に引かれたルート。
終盤までホールドはポジティブだが、ホールドの向きと配置、そして何よりその傾斜で思いのほかパンプする。ちょっとしたレストを挟み、終了点直下が核心部。悪い足でアンダーを効かせる必要がある。
完登までの道のり
弓状の人気ルートは研究しつくされ、特に核心は最適ムーヴが定番化している場合が多い。そのため、基本的には核心以外をどう省エネするかが完登への鍵だと思っている。
私生活も下部での省エネはもちろん重要だが、このルートの核心は色々なムーヴが考えられる。僕も試行錯誤して、なんとか自分に合うムーヴを見つけることができた。

体感グレード
ただでさえグレードが辛いと言われる弓状の中で、最難5.12cという声も多い私生活。僕もその通りだと思う。Hard 5.13aくらいに感じた。
マイライフ(5.12a), 2026/3/1, FL
ルート解説
私生活の核心前に終了点がある。出だしと上部は私生活と共通で、2,3ピン目のみ私生活と異なる。
左にトラバースして私生活のラインと離れて、また右にトラバースして戻ってくる感じ。それぞれのトラバースの最後の一手がやや悪い。
私生活のマイライフ終了点までと比べると、トラバースする分やや手数は多くなるが、強度は下がる感じ。
完登までの道のり
私生活が登れた日の午後にトライ。私生活と3分の2くらいが共通なので、フラッシュトライと呼べるのかはわからないが、一通りムーヴを聞いてから登った。
多少パンプしたものの無難に1撃。
体感グレード
私生活のマイライフ終了点までよりやや易しく、無難な5.12aかなという感じ。
穴のムジナ(5.12c), 2026/3/14, 2d7go
ルート解説
3つの核心を持ち、それぞれの間にレストポイントというメリハリの効いた構成。弓状の中では比較的ボルダー力が要求されるルートだが、、レストにもコツが必要で、最後はやはり持久力がものを言う。
完登までの道のり
第一核心が一番難しく、ここは最後までコツが掴み切れなかった。繋げるのにも苦労した。第二核心でのフォールが2回。3回目に第一核心を突破した便で、ようやく第二核心を抜け、そのまま第三核心もクリアして終了点へ。

体感グレード
弓状の5.12cの中では比較的登り易いという声もあるが、普通のグレーディングの岩場にあったらSoft 5.12dくらいだと思う。
ボルダリーなルートで、その上3つの核心はすべて同じような動きなので、得意不得意は分かれそう。
県立二子高校(5.12a), 2026/3/14, 1d2go
ルート解説
下部ルート終了点でのノーハンドレストを挟み、一定強度が続く持久系。繋げると最後が頑張りどころで、終了点にクリップするまで気が抜けない。
なお、下部ルートと限定について聞いた話を下の記事に書いてます。

完登までの道のり
穴のムジナが登れた日の午後にトライ。
下部はシビック君を登った。オンサイトトライは落ちてしまい、特に上部はじっくり探ってからの2便目。終盤でかなりパンプしていたけど、一手一手落ち着いて高度を伸ばして終了点へ。成長を感じた登りだった。
体感グレード
ノースマウンテンと同じくらいだろうか。僕にとってはどちらもSoft 5.12bくらい。シビック君が5.11d→レスト→上部が5.11cくらいだろうか。
ペトルーシュクァー(5.12c), 2026/3/20, 2d6go
ルート解説
人気ルート「ペトルーシュカ(5.12b)」の派生ルート。大レストポイントから右上していくシュカと分かれ、クァーは左上していく。
分かれた直後から小悪い。力を使うクリップを挟み、コルネを処理し、レストポイントとなるドガバまでが核心部。
終盤は傾斜があまりなくなるが、逆層気味の甘いホールドが続き、急にクライミングの種類が変わる。バランシーなムーヴが連続し、ランナウトに耐えれば終了点。ここは特別強度のある一手というのはないが、繋げ核心であり、メンタル核心でもある。
完登までの道のり
予想外に2便目で核心を抜けたものの、最上部でフォール。疲れを引きずったのか、ワンデーも逃してしまい、Day2でRP。

体感グレード
穴のムジナと同じくらいで、やはり普通のグレーディングの岩場にあったらSoft 5.12だと思う。弓状の5.12cの中では登り易い。
ジョナサン・リビングストン・シーガル(5.12b), 2026/3/20, 1d2go
ルート解説
「かもめのジョナサン」が伝える最大のメッセージは、「限界は自分で決めるものではなく、自己超越と自由を求めてどこまでも高く飛べる」ということらしい。
つまりそういうことです。いずれにしても、終了点前はフィンガリーなホールドが続いて簡単ではない。
完登までの道のり
シュクァーが登れた日の午後にトライ。僕は志の高いかもめではなかった。

体感グレード
弱点を突くと普通に5.12bくらい。初登者の堀さんに聞いた話では、フェイスラインはホールドが欠けて当時とはかなり状態が変わっているようだ。
二子フリーク(5.11c), 2026/4/4, 1d2go
ルート解説
終了点を除いて4クリップ。あまり長さはなく、さらには3ピン目までガバだが、ここから4ピン目の力を使うクリップも含め、右上に見えるガバを取るまでの5~7手ほどが難しい。スローピーなポケットなど、このグレードとしてはなかなか悪いホールドが出てくる。
完登までの道のり
ほとんどトライしている人を見たことはないが、この日は弓状の激強クライマー達がセッション?していたので、僕も混ぜてもらった。
一応オンサイトを狙ったが、4ピン目のクリップが出来ずにあっさりテンション。その後、時間をかけてムーヴを作り、2便目でギリギリRP。

体感グレード
体感としては5.12aくらい。ホールドが欠けた?という話も聞いた。
快刀乱麻(7b), 2026/4/5, 1d3go
ルート解説
100岩では5.11cになっているものの、乾杯登ってるナオイくんが苦戦していたことで有名?な、悪名高いルート。
長さはあるものの、実質短しい系で、弓状では珍しいボルダリーなルートだ。
完登までの道のり
はじめて唐獅子おさわりした日の午後にトライ。繋げるとわずかながらヨレを感じる。2撃は失敗し、3便目でRP。

体感グレード
核心ガツン系なので、グレーディングは難しそうだが、7bの範疇だろうか。ただし、恐らくHard 7b。
