2026GWスペインクライミングツアー:ツアーの振り返り編
この記事は、2026年GWに行った、スペインクライミングツアーについて書いたものです(全5回のシリーズ)。
- 第1回:準備編
- 第2回:ロデジャー編
- 第3回:リグロス編
- 第4回:マルガレフ編
- 第5回:ツアーの振り返り編(本記事)
(ほぼ)ノートラブル
これまでにも何度も書いているが、昨年のGWは、呪われているとしか思えないツアーだった。

今回もスペイン到着直後、2台予約したはずのレンタカーが1台になっていたというトラブルが。まさかの昨年の流れを引きずっているのかと思ったが、幸いその後はトラブルらしいトラブルもなく、ただただ楽しいツアーだった。
久しぶりの仲間との再会
今回は、日本で知り合ったり、かつて一緒に登っていた仲間との再会の旅でもあった。
ユーマさんと会うのは3年ぶりだった。日本で一緒に登っていた頃、僕はようやく5.12が登れるようになったという段階で、かなりレベル差があった。それが今回は、一緒のルートでセッションできた。成長した姿を見せることができて嬉しい。
昨年のツアーで、実は同じタイミングでマルガレフにいたにも関わらず、それを帰国後に知るというニアミスがあったFra。今回は事前に連絡したところ、なんと今年も同じタイミングでマルガレフに行くことがわかり、今度こそ一緒に登ることができた。
Fraは日本に長期間住んでいたこともあり、日本人のクライマーにも知り合いが多い。一緒に撮った写真をSNSにアップしたところ、「羨ましい!自分も久しぶりに会いたいな~」というレスポンスがたくさんあった。人気者のFra。相変わらずナイスガイでした。
Denisとは、彼が昨年日本に登りに来た際、たまたま小川山・屋根岩5峰で知り合った。その滞在中、もう一度ベースキャンプ入間で再会するという偶然はあったが、直接会ったのはその2回だけ。しかし、彼の帰国後も、たまにSNSでやり取りしていた。
「ヨーロッパに来ることがあったら教えてくれ!一緒に登ろう!」と言っていたので、社交辞令を真に受けるつもりで連絡してみると、本当にフランスからスペインまで単身やって来ると言う。
いずれも、クライミングをやっていなかったら、恐らく知り合ってすらいなかった人たち。こうした人との繋がりを振り返るだけでも、クライミングをやっていて良かったと思える。
久しぶりに会う人とでも、SNSがあることで、すぐにキャッチアップしやすい。最近ではクライミング関連でも、SNSの炎上などを耳にするけど、SNSは必ずしも悪い面ばかりではないと思う。
クライミングのふりかえり
ロデジャー
2日目に、リグロスでのアクティブレスト的なマルチを挟み、計7連登(ロデジャーでは6日間のクライミング)。
まずはずっと目標にしてきた、去年の宿題のNo Limit(7c+)を登ることができ、改めて良かったと思う。本当に頑張ってきた甲斐があった。
もう一つの宿題だったNanuk(7c)も回収し、続いてAkelarre(7c+)、そしてロデジャー最終日にGracias Fina(8a)を完登。最終日は、モチベーションの高い仲間に良い刺激をもらい、自分の実力以上の力が出た。これはツアーならではと言えるだろう。日本にあったら、普通にあと3日とかかかってたと思う。
デシマル換算だと、5.13が3本。しかし、フレンチの場合、やはり7c+と8aでは大きく違う。ツアーで8aが登れたことは、今後の自信に繋がると思う。
No LimitにしてもGracias Finaにしても、日本で週末に通える岩場にあったら、登れた時にそこまでの感動はなかったかもしれない。「今回を逃したら、次はいつになるのか?そもそも再訪のチャンスはあるのか?」というプレッシャーの中での完登には、特別なものがある。
毎週末、同じルートに通い込み、限界グレードにトライするのも悪くはない。しかし僕の場合、少しグレードを落としても、日程の限られたツアーの中での緊張感のあるクライミングが好きなようだ。
リグロス
海外での初マルチ。日本でもマルチの経験は数えるほどしかないので、断言はできないけど、やはりロケーションが違うなと思った。
僕の場合、今のところマルチで高難度を目指している訳ではないので、やはり登りながら見える景色は重要だ。
マルガレフ
こちらは2日間で、7bが1本と、7b+が一本。
もともと苦手だったポケットだが、フィンガーボード中心のトレーニングで、以前に比べるとかなり持てるようになった。
それでも、マルガレフのようにポケットが連続し、なおかつモノも頻繁に出てくるような岩場は、僕が知る限り日本にはない。
保持負けしている感じはなかったが、繋げるのに苦労した。とにかく、信じられないくらいヨレる。他の日本の仲間も、同じような感想だったようだ。ロデジャー7連登より、マルガレフ2連登の方が遥かにヨレた。
これは慣れの問題が大きいだろう。
スペイン集大成
3年連続3回目のGWスペインツアー。去年を借りを100倍返しでき、ただただ楽しいツアーだった。一緒に登ってくれた仲間に感謝。
特にロデジャーには、まだまだ気になるルートはたくさんある。高グレードもそうだが、今回はしなかったオンサイト狙いのクライミングも、まだまだ楽しめると思う。
しかし、これだけは登りたいと思っていたNo Limitを登ることができ、さらにはGracias Finaという、どこか特別な意味を感じる名前のルートを、ロデジャー滞在最終日に完登。一度区切りをつけるタイミングとしては、この上ない気がする。
スペイン国内で、他に行ってみたい岩場もあるんだけど、次は別の国に行ってみたいと思っている。色々な国のクライミングを経験して、「やっぱりスペインが最高だ」と思えば、またスペインに戻ってくればいいかなと。
ロケーション的には、イタリアのドロミテがかなり良いと聞く。シングルのスポートルートもあるそうだが、やはりそのロケーションを最大限楽しむには、マルチが最適なのではないだろうか。
ちなみに、このGWスペインツアーのブログを書いているのは、帰国から1ヵ月半ほど経った6月下旬。しばらく天気に恵まれていたこともあり、ひたすら登りまくっていたら、あっという間に時間が経ってしまった。笑
スペインでは、ロデジャーでデシマル換算5.13以上を3本登れたが、日本に帰ってきてからも、この1ヵ月半で5.13台を3本完登(しかも内訳が5.13a, 5.13b/c, 5.13c)。ずっと調子いいな~と思っていたけど、これはもしかして強くなっている?
海外での気軽なグレードのマルチは、間違いなく楽しいだろう。しかし今はどちらかというと、必ずしも高グレードには限らないが、自分が登れるか登れないかといった、成果を求めるクライミングにモチベが向いている。
そうなると気になるのが、世界最高のスポートエリアとの呼び声も高い、フランスのセユーズ。ここはいつか行かない訳にはいかない。
あとは、ややリゾート感が強めかもしれないが、ギリシャのカリムノスなども楽しそうだ。
僕は小心者で、あまり大きな決断ができないタイプの人間だと思うが、仕事を辞めて海外に登りに行く人の気持ちも、今なら十分に想像はできる。笑
